西山朋佳女流三冠、史上初「女性の棋士」まであと1勝!宮嶋健太四段に勝利し待望2勝目 “合否”は最終局へ/将棋・棋士編入試験第4局
将棋の西山朋佳女流三冠(白玲、女王、女流王将、29)が挑む棋士編入試験第4局が12月17日に行われ、試験官を務めた宮嶋健太四段(25)に95手で勝利した。この結果、試験の通算成績は2勝2敗に。史上初となる「女性の棋士」は最終第5局の結果に委ねられることになった。 【映像】西山女流三冠が勝利を飾った瞬間の表情 史上初の「女性棋士」誕生へ、歴史的挑戦に臨んでいる西山女流三冠が待望の2勝目を手にした。1勝2敗と黒星先行の中で迎えた第4局は、奨励会三段リーグでも対戦経験のあった宮嶋四段が試験官に。勝てば夢への望みがつながるものの、負ければ“不合格”という運命の一戦に、西山女流三冠は「三間飛車」を志向。宮嶋四段は後手番で急戦を仕掛けた。 西山女流三冠は美濃囲いから強気な攻めを繰り出し、主導権を握ることに成功。難解な中盤戦では形勢不明となったものの、先手は堅陣だ。角の活用から西山女流三冠の持ち味でもある“剛腕”をさく裂させ、盤上を制圧していった。 攻め始めたら止まらない。現女流三冠保持者でタイトル通算18期、西山女流三冠は豊富な経験を活かし新鋭棋士を文字通り圧倒。圧巻の終盤力を見せつけ、西山女流三冠が嬉しい2勝目を手にした。 西山女流三冠は、「とにかく悔いのない形で指せればと思っていた。端に二段香を打たれたあたりで対応を誤ったと思い、悲観していた。細い攻めかなと思っていていろいろ受け方があるかなと思っていたが、金捨ての一手が見えて寄せの形に入ったかなと思っていた」と一局を総括。緊迫感ある大一番が続いていることに対しては「独特の空気感の中での対局かなと思っているので、全力を出し切れるように日々を過ごすしかないのかなと思っている」とコメントし、「泣いても笑っても(第5局が)最後。本局も要所であまり良い手をさせなかったと思うので、しっかり反省して最後悔いのないように挑みたい」と次戦を見据えていた。 この結果、試験成績は通算2勝2敗に。史上初となる「女性の棋士」は最終局の結果に委ねられることになった。注目の第5局は、過去の奨励会三段リーグで0勝5敗だった難敵・柵木幹太四段(26)が試験官を務める。歴史的偉業達成となるか。最終局は将棋界内外から大きな注目を集めることになりそうだ。 (ABEMA/将棋チャンネルより)