ロッテ獲得の“第3のキューバ人”デスパイネ「飛行機も活躍も大丈夫」
千葉ロッテが獲得したキューバのアルフレド・デスパイネ・ロドリゲス外野手(28)が24日、エール機で来日、QVCマリンフィールドのVIPルームで入団会見を行った。背番号は「49」。デスパイネは、08年の北京五輪から2013年のWBCまでナショナルームの中軸を任されてきたスラッガー。キューバリーグでは、過去に首位打者、打点王が2度、本塁打王が3度、MVPに3度、選ばれていて、2009年―2010年シーズンには脅威の打率.404を記録している。横浜DeNAのグリエルに次ぐ大物だ。 グレーのスーツとストライプのネクタイ姿で現れたデスパイネは、緊張した面持ちで「キューバの野球を日本、世界に見せたいがためにロッテ入りを決めた。100パーセントの力を出して優勝に貢献したい」と答えた。キューバのスポーツ庁の政策変更により先に日本球界にやってきた巨人のセペダは、2軍落ち、横浜DeNAのグリエルも、故障で戦列を離れるなど、ここまで2人のキューバ人選手は期待されていたほどの成績を残せていない。“キューバ第3の至宝”は、「先に来た2人のキューバ選手は活躍できていないが、あなたはできるのか?という質問に「もちろん、そうなれるように私は全力を出す」と約束。「セペダ選手も早く1軍に上がってきてもらいたいし、グリエル選手も怪我を治して、3人でキューバ野球の凄さを見せつけたい」と続けた。さっそく、この夜には、3人で会い、セペダ、グリエルから日本球界の情報収集をするという。 グリエルは、大の飛行機嫌いで沖縄遠征を拒否するなど波紋を投げかけたが、デスパイネは、「私は飛行機には何の問題もない。食事も海鮮類などが大好きで、寿司も食べたことがある。自分で料理もできるし、生活面の不安もないんだ」と日本とキューバの文化の違いによる不安がないことを明言した。実際、料理が得意で「ボタヘ」と呼ばれる黒豆のスープが得意メニューとか。 「私のアピール点は走攻守のすべて。ポテンシャルがあることを見て欲しい。バッティングでは、どの方向にでも強い打球を打つことができる」。175センチで体重は104キロ。それでも体脂肪は18パーセントで、ジュニアヘビー級のプロレスラーのような体格。林信平球団本部長も「ぶくぶくと太ってはいない。強いパワーを感じる」という。2013年のWBCの1次ラウンドでは、広島の今村から強烈なホームランを放った。2011―2012年のキューバ国内リーグでは、87試合で36本塁打を記録していて、その肉体を生かしたパンチ力は脅威だが、本人が言う通り、広角に打て、過去10年の通算打率が・348と、高い率を残せるのも魅力だ。