ついに始まった「あいちウィーク」 期待が集まる一方、課題も浮き彫りに 愛知県
中京テレビNEWS
愛知県で開始された「あいちウィーク」。11月21日から27日までの期間中、公立学校では休校日が設けられ、公共施設などではお得なサービスや親子で楽しめるイベントが行われます。愛知県が新たに設けたこの制度、学校を休みにして保護者の有休取得を促進したいという狙いもあるようですが、休みがとれない家庭のため、子どもたちの受け入れ準備を進める場所もありました。
期間中はお得なサービスが盛りだくさん! 県外の施設も「あいちウィーク」に期待
愛知県岡崎市にあるグランピング施設では、あいちウィークに合わせて、通常一人一泊1万6000円からのところ小学生以下は半額になる、お得に宿泊できるプランを始めていました。今週水曜日や金曜日は、普段より宿泊の予約が増えているといいます。 また、こちらの施設では、この時季ならではの自然と触れあえるイベントも開催。池に200匹ほどのニジマスがいて、宿泊者などは通常2000円のところ500円お得に釣りを楽しむことが可能。子どもでも簡単に釣れるということで、釣り場を管理している男性にやってもらうと、あっという間に25cmほどニジマスを釣り上げました。施設の担当者によると、平日だと比較的施設内も空いているということなので、家族でのんびりとした時間を過ごすことができそうです。
また、「あいちウィーク」は子どもたちに学校以外でもいろいろな体験をしてほしいという目的もあることから、愛知県美術館でコレクション展の観覧料が無料になったり、愛・地球博記念公園のアイススケート場やサイクリング用自転車の使用料が無料になるなど、他にも様々な施設で特典が用意されています。 さらに、三重県伊勢市二見町にある伊勢忍者キングダムでも通行手形(1日楽しめるパスポート)が半額以上の割引になるなど、県外の施設も愛知県の取り組みに期待しているようです。
保護者が休めない家庭では… 居場所をつくるために準備をすすめる子ども食堂
一方、平日の休校日が地域によって異なる岡崎市は、学区が違う小学校と中学校では休校日が異なることもあり、子どもと一緒に親が仕事を休めないという声もあがっています。 岡崎市の子ども食堂では、あいちウィーク期間中、普段より多くの子どもたちの利用が見込まれるため、JAなどから米やレトルトカレーが届けられ、たくさんのお菓子も用意されていました。 岡崎市で子ども食堂を運営する月東佳寿美さんは、「親がいないことだけ(が問題)ではなく、次の居場所があればどこかに行ける。地域に自分たちで行ける場所があればいいなと思います」と語りました。 1週間という期間があることで選択の幅が広がる一方、企業と学校の足並みがそろわなければ行き場のない子どもたちが増えてしまいます。学校の休校日に合わせて保護者が休みをとれる環境を整えることが課題となりそうです。今年からスタートした「あいちウィーク」。果たして、新しい働き方や家族のコミュニケーションの促進につながるのでしょうか。