田中香織さん

「50代でChampion of the showを獲るのは正直、なかなか難しい。それをあえて獲ることで、みんなに希望を与えたいと思いました。やればできると」 【写真】田中香織さんのエネルギッシュなステージングで魅せるボディライン 大会終了後、輝くクリスタルトロフィーを手に笑顔でそう語ったのは、田中香織（たなか・かおり/52）さん。12月10日（日）、埼玉・三郷市文化会館で開催された今シーズンの決勝大会『Super Body Contest（SBC）2023 FINAL』に出場、SBCの中でも筋量を求められるSBC部門で、見事エントリー26名の頂点に立った。

10代、20代、30代、40代を相手にNo.1！

田中さんの言う「Champion of the show」とは、年齢別クラス優勝者の中からただ一人選ばれる総合優勝者のこと。クリスタルトロフィーはこの優勝者のみに授与されるため、常連選手の間では「クリスタル」とも呼ばれており、SBC参戦者にとっては決勝大会でのクリスタル獲得がシーズン最大の目標だ。 女子SBC部門は年齢別にCHARM(18～29歳)、ELEGANT（30～39歳）、MONARCH(40～49歳）、QUEEN（50歳以上）と4つのクラスがある。田中さんは年齢別で連覇を果たしているが、昨年は40代、一昨年は30代の優勝者がクリスタルを手にしている。だからこそ、冒頭のコメントにもあった「やればできる」の言葉を胸に、年齢別3連覇、そしてクリスタル初制覇を自分に課したのだという。 「今回の勝因は、やはりトレーニング、柔軟性、ポージングなどをできる限り満遍なく頑張ってきたことですが、中でも一番鍛えてきたのがお尻。私にとっては一番の弱点でしたが、大会後には審査員の方から『お尻って鍛えるのが大変だけど、どうやったらそんなに丸くできるの？』と聞かれたくらいでした（笑）」

脱！高級美容液

今大会ではSBC年齢別優勝、総合優勝に加え、エネルギッシュなステージングでも観客を魅了し、ベストパフォーマンス賞も獲得。長丁場の大会後も笑顔を絶やさず、エネルギーに満ちている。そんな田中さんに、直球勝負で聞いてみた。「ずばり、若さの秘訣は？」 答えは2つ。1つは、やはり「トレーニングの継続」だという。 「インナーマッスルを含めて筋肉を鍛えることは、身体はもちろんメンタルの老化防止にもつながりますよね。それに、私は『肌が綺麗だね』と言っていただくことが多いのですが、それも筋トレが要因の一つだと思います。筋トレをやる前はすごく高い美容液が手放せなかったけれど、今は顔も全身もココナッツオイルだけでOKになりました」 若さを保つ2つめの秘訣は「やりたいことをやる」。 「やはりストレスは老化に大きく関わってくるんですよね。私も我慢してストレスを溜めながら会社員生活をしていた頃もありましたが、自分には合っていないなと感じて思い切って退職し、近所の子に英語を教え始めて。そこからの20年はヨガの資格を取ったり、ダンスやサーフィン、そして50歳になる年からボディコンテストに挑戦したり。やりたいことは我慢せずに全部やっちゃえ！の精神で、毎日やりたいことに100％の力を費やせているからこそ、たぶん元気でいられるのだと思います」 50代の総合優勝はもちろん、彼女の発する言葉の一つひとつがパワーワードとなって、同世代に元気と希望を与えてくれる。