“料理の飾り”払拭 パセリを加工品に JA香川県大内地域女性部
簡単に使えてロス削減も
JA香川県大内地域女性部は、東かがわ市大内地域を中心に活動する。特に、同JA大内パセリ部会の協力を得て地域の特産「大内パセリ」の加工販売に力を入れる。 「大内パセリ」は、ビタミンやミネラルなどを多く含む。緑鮮やかな葉は細かく縮み、苦味や香りがマイルドで食べやすいのが特徴だ。しかし、料理の添え物というイメージを持たれがちで食べ残されることが多い。同女性部は、食品ロス削減への思いを強くし、パセリ加工に挑戦した。 2015年には、簡単に料理に使える乾燥パセリを商品化した。女性部員が同部会から提供された「大内パセリ」の葉を摘み取り、丁寧に洗浄してから乾燥機で乾燥。その後、粉末と微粉末の2種類の乾燥パセリに加工する。製造した乾燥パセリは、地元のJA大内ふれあい市で販売する。 同女性部手作りの乾燥パセリは、栄養価が高く手軽に摂取しやすい。料理や菓子作りにも取り入れやすく、乾燥パセリを使用したシフォンケーキやおはぎは「おいしい」と好評だ。 同女性部は、管内の3支部とフレッシュミズ部会で構成。各部員が意見を出し合い活動内容を決める。 地域女性部活動として支店協同活動に協力するほか、ゴミ0清掃活動や地域小学校への手作り雑巾寄贈を実施。運動会や一日研修、寄せ植え講習会の開催を通して新規の仲間づくりにも力を入れる。 また、料理教室などを通じて部員間の交流を図る一方、地域食堂やイベントに参加。支部活動として地域活性化にも取り組む。 食育活動にも積極的だ。地域活性化に取り組む水主(みずし)活性化プロジェクト「ももそひめの会」や「大内アグリビジネスクラブ」の会員らと共に東かがわ市立大内小学校で、5年生のおにぎり作りを手伝った。 会員らは5年生が田植えや稲刈りを体験し、収穫した地元産の「水主米」をかまどで炊飯。児童と一緒に炊き上げたご飯で、塩入りと、「大内パセリ」やちりめんじゃこなどが入ったおにぎりの2種類を作った。 同女性部の大山千佐代部長は、「地域特産の大内パセリをさらに知ってもらうため、新たなレシピの開発や商品の販売などに挑戦したい。地産地消の料理教室を開き、地元産の農産物の素晴らしさを伝えたい」と意気込みを話す。
日本農業新聞