【韓国】25~29年潜在成長率1.8%、20年内に0%台
韓国銀行(中央銀行)は、韓国経済の実力を示す潜在成長率が2024年の2%水準から25~29年は平均1.8%に下落すると試算した。労働市場の改編や出生率の上昇など積極的な構造改革を行わなければ、20年以内に0%台に下がる可能性もあると警鐘を鳴らしている。 19日発表した報告書「韓国経済の潜在成長率と今後の展望」で明らかにした。00年代初めには5%前後だった潜在成長率は下落の一途をたどっており、10年代には3%台、16~20年には2%台半ば水準だった。韓国銀行は、現状が続けば、30~34年は1.3%台、40年代には0.6~0.7%水準まで落ち込むと見込む。 潜在成長率下落の要因は複合的だが、主に人口構造の変化による労働投入量の減少と経済成熟期への進入により資本投資が鈍化したことがある。資本や労働といった量的な生産要素の増加以外の質的な経済成長要因を指す全要素生産性も下がっている。 ■社会全般の構造改革欠かせず 韓国銀行は、潜在成長率を引き上げるためには社会全般の構造改革が必要と指摘。その具体策として◇仕事と家庭の両立◇女性や高齢者の経済活動増加◇地方市場への適切な労働供給◇出生率の引き上げ――などを挙げた。