収益激減の私人逮捕系YouTuber「ガッツch」がNPO団体を設立…池袋での「初回活動」に衝撃
痴漢や盗撮犯を私人逮捕し、警察に突き出す様子を撮った動画をYouTubeなどに配信することで、一時多くの注目を集めていた私人逮捕系YouTuber。動画の再生数やSNSでの反響の大きさもあってか、真似をするYouTuberが相次ぎ、危険視されていた。 【画像】逮捕後にふてぶてしい態度でカメラをにらみつける「私人逮捕系ユーチューバー」の煉獄コロアキ その中心ともいえたガッツchの中島氏が’23年11月、覚せい剤取締法違反(教唆)の疑いで逮捕されたことで、私人逮捕系というジャンルは勢いを失い、世の中の関心は少しずつほかに移っていった。 保釈された後、活動を再開しようとしたところYouTubeチャンネルがBANされてしまい、現在はニコニコ動画に配信先を移して活動を続けているガッツch。ニコニコ動画の数字は伸び悩んでおり、なかなか痴漢撲滅のための活動費をねん出するのが難しい状況になっているという。 そんな中島氏が今、痴漢撲滅を目的とするNPO団体「えんじん」を立ち上げ、同じく犯罪撲滅のために活動を行うフナイム氏とともに池袋でビラとキーホルダー配りの活動を始めている。ビラ配りをしているのは土日のお昼から夕方まで。5時間で数百枚のビラと数十個のキーホルダーを配っているのだという。 活動初日こそ、ファンの人たちが多く集まり、一緒になってビラを配ったというが、その後は黙々とビラを配っているだけだった。 とにかく目立つことを優先し、過激な発言や動画で世を騒がせた人間が、なぜこんな地味なことを始めたのだろうか。中島氏に実際に話を聞いてみると意外な答えが返ってきた。 「目立ちたいだけじゃないのかといわれてきましたが、目標は最初から変わらず痴漢の根絶です。世の中の人に活動を知ってもらうために、とにかく目立つ行動をしてきましたが、そのフェーズから具体的な行動に活動内容を変えるときなのかなと思い、ビラ配りと署名活動を始めています」 ビラとキーホルダーは活動開始のときから応援しているファンが作ってくれたもので、活動内容の説明や、署名のためのQRコードが書かれている。 署名はJR東日本(東日本旅客鉄道株式会社)に質問状を送る際に添付するとのこと。質問状の内容は、 ①貴社施設内において発生している痴漢という犯罪についてどのようにお考えでしょうか? ②今後、具体的な対策強化は行う予定はございますでしょうか? ③痴漢被害を受けた方、もしくは、目撃者の協力や証言によって貴社もしくは警察官が対応に至った、痴漢行為の件数統計をお持ちであれば開示をお願いできますでしょうか? ④乗客の方が痴漢トラブルに対応する際、被疑者に抵抗されたり、逃走をされた場合はどのように対処すればよろしいでしょうか? ⑤痴漢行為が発生した際のマニュアルをお持ちであればご開示頂けますでしょうか? ⑥各駅で痴漢トラブルの対応を統一することは可能でしょうか? ⑦全路線に男性車両を新設することは可能でしょうか? ⑧女性専用車両を増設することは可能でしょうか? ⑨施設管理権に基づき女性専用車両に無理矢理入る男性を制限することは可能でしょうか? ⑩よろしければJR東日本様の痴漢撲滅活動に私達も協力をさせて頂きたいのですがいかがでしょうか? の10個となっている。4月16日時点で集まっている署名は285名分。一時のチャンネル登録者数やSNSでの反響を考えるとうまくいっていないようだ。やはり、かつての活動内容でイメージが悪くなっているのだろう。 私人逮捕系YouTuberとして世の中を騒がせていた中島氏。そんな彼が言い続けている痴漢撲滅を本気で目指しているという発言が本気なのか、それとも、目立ちたいだけというアンチコメントに対する言い訳だったのか。 これからの中島氏の振る舞いで分かってくるだろう。これまでの活動は、世のためだったことを願うばかりだ。
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