率直な言葉でメッセージを発信する…唯一無二の新世代ラッパー・LEX、大阪でもライブ
3歳でヒップホップダンスを始め、スクールの先生の勧めで4歳からラップをスタート。15歳頃にはSoundCloudに曲をアップするようになり、ほどなく人気に火が付き、2018年には『Captain Harlock』がバイラルヒット。各方面から熱狂的な支持を集めているのが、新世代ラッパー・LEXだ。 【動画】LEXの名を広めた『なんでも言っちゃって』 2021年1月には『Spotify』が注目する新進気鋭のアーティスト「RADAR:Early Noise 2021」に選出され、同年に盟友・JP THE WAVYをフィーチャーした楽曲『なんでも言っちゃって』をリリース。 「俺の名前も使っちゃって」というパンチラインがコロナ禍で沈む若者たちの心に刺さり、TikTokを中心に大盛り上がりに。世界中にLEXという名前を知らしめるに至った。 なぜLEXがここまで人々を熱狂させるのか? その要因は彼の音楽への深い愛情、そして自身のメッセージをみんなに伝えたいという熱い思いにほかならない。複雑なルーツに生まれ、貧困のなかで育ったからこその達観した明るさと危うさで、内輪のジョークを交えながら社会や政治の問題にも真摯に向き合い、率直な言葉で発信してゆくスタンス。 まだ幼さを残したヤンチャで人懐っこいキャラクターも魅力的で、こりゃ若者でなくと夢中になるよなーと思わされるカリスマ性があるのだ。 Zeebra、BAD HOP、JP THE WAVYといったヒップホップ界の重鎮からも絶賛を集めているLEXだが、ヒップホップのイメージとはかけ離れた、思わず口ずさみたくなるようなナンバーも多い。 欧米だけでなくアジアにも頻繁に足を運び、現地のアーティストと積極的に交流を重ねるなど、世界を視野に入れた活動をナチュラルにおこなう様子を見ていると、現在の成功はLEXにとってまだまだ序章なのだとワクワクさせられる。 そんな彼が今年10月にリリースしたEP『莉子』を携え、全国5都市を回る『LEX莉子TOUR 2023』を開催中。関西では12月1日に「なんばHatch」(大阪市浪速区)でおこなわれる。21歳のLEXの生き様を、その目で見て、感じて欲しい。 文/井口啓子