全裸でアート鑑賞する“衝撃的姿”が話題に…仏美術館でケガ防止のため靴だけ履いて
フランス・マルセイユにあるヨーロッパ・地中海文明博物館(Mucem)が、ナチュリズムの作品を主軸にした展覧会「パラダイス・ナチュリスト」開催にあわせ、月にいちど「ヌードでの鑑賞」を許可する日を設けている。 【写真・動画】フランス・マルセイユのムセム博物館が、ナチュリズムの作品を主軸にした展覧会開催にあわせ「ヌードでの鑑賞」を許可。
ナチュリズム芸術をヌードで味わう
「パラダイス・ナチュリスト」では、ヨーロッパにおけるナチュリスト/ヌーディストの歴史をなぞり、そのライフスタイルを紹介している。フランスとスイスのナチュリスト・コミュニティが所有するコレクションや個人の私物から、映画、雑誌、絵画、彫刻などの芸術作品600点が展示されている。 ヌード鑑賞デーは月に1日、特定の火曜の夜に開催される。入館料は11ユーロ(約1760円)、18歳未満は無料だ。フランスナチュリスト連盟の加盟者は、ライセンス提示で7.5ユーロ(約1200円)に割引される。 服は着用しなくてよいが、ケガ防止のため靴は履かなければならない。 RFI Englishは、8月のヌード鑑賞デーを取材した。来場者は靴を履き、音声ガイドを聞くためヘッドホンを身につけ、ナチュリズム芸術を「素肌で」堪能していた。 「裸で美術館を歩き回る機会はそうありません」と、ヌーディスト初心者だというあるカップルは語る。「せっかくなので、やってみようと思いました」 ナチュリスト連盟の男性は「私たちには『裸なら皆平等』というスローガンがあります」と話す。「裸になることで、職業や肩書などのバリアが取れて、コミュニケーションが円滑になります」
ヌーディスト大国フランス
トラベルメディアのOutforiaによると、フランスにはヌーディストビーチが397箇所、ナチュリスト向けキャンプ場が212箇所ある。 「フランスは、ナチュリストにとって世界有数の観光地です。温暖な気候と3つの海に囲まれている点は、スイスを除いてヨーロッパのほかの地域では見られません」とMuCEMは公式サイトで説明する。 「今日、自然の中でヌードになる行為に関して、新たなブームが起きています」 「このブームは、健康的なベジタリアン食生活の探求や、野外での自然療法、瞑想、ヨガと密接に関係しています。 これらのライフスタイルは、私たちの体に重くのしかかる戒律を拒絶するとともに、これまでとこれからのナチュリズムの問題を理解する鍵でもあります」 「パラダイス・ナチュリスト」は、2024年12月9日まで開催中。
文:Takahashi Rikako