ちょっと注意したら不貞腐れるメンタル激弱部下に、子どもを叱るのはもう疲れたという妻…「叱れない大人」がぶち当たる本当の恐怖
「入社1年目なんて、とにかく言われた通りにやるというのが僕の感覚。だってわからないんですから。でも息子からは、そういうアドバイスはいらないと言われているんです。息子曰く、これまでろくに育児や躾をしてこなかったのに、社会人という立場になったからといって急に先輩面して昭和の価値観振りかざされても困ると。これにはちょっと食らいましたね…。育児を妻に任せきりだったのは事実です」。 妻は子どもたちにさほど、厳しくしないという。 「なんていうのかな、友達親子みたいな感じなんですよ。特に子どもたちが年齢を重ねてからはなおさら、なんでもOKみたいな。厳しくするに疲れてしまったのかもしれません。確かに怒ったり、叱ったりする側は体力がいるんですよね」。 康太さんは、結局、家族にも会社のメンバーにも厳しくすることが減っていると話す。 「会社ではこの1年で20人のメンバーが辞めていきました。理由の中でも気になるのは僕を始め、上司が理不尽だからとか、発言に耐えられないとか、仕事に対するというよりはそれ以前のことで辞めてしまうこと」。 【後編】では、康太さんが部下をマジで怒るに怒れなくなってしまった深刻な現状についてさらに詳しく話を聞いていきたい。 取材・文/悠木 律