大鶴義丹「舞台の上って不自由の塊…やっと自由になりだした」 父で演出家・唐十郎さんの死を乗り越え…上がる新たなステージの幕
【ぴいぷる】 7月19日から上演「松井誠PRODUCE公演Vol2」に出演 ■今年10作の舞台 【写真】アングラの旗手、父の唐十郎さん 最近は舞台づいている。昨年6作に出演したときも「これは多すぎる」とぼやいていたにもかかわらず、今年はなんと10作もの舞台に立つ。 「50代も最後に近づいて、どこまで踏ん張れるかという、言ってみれば〝人体実験〟のようなものかな(笑)。でも、なんか6作、7作じゃ少ないなと思うようになってね。でも10作はやりすぎだよね」 10本も舞台に立っていると、一定のジャンルにこだわっているわけにはいかない。いや、むしろジャンルを超えて、さまざまな舞台に挑戦することになる。 「舞台ではジャンルにはこだわらないですね。ドラマとか映画の仕事は役者のイメージが大きく影響します。僕ぐらいの年齢だと、部長役とか父親役とか。しかし舞台は役者のイメージは関係しない。そして、やることが盛りだくさんだから、くたくたになれるんですよ。それが楽しくて。中年になると力を出し切ってくたくたになって帰るってこと、なかなかないでしょう。舞台は容赦ないんです」 これだけの数の舞台を踏むとなると、年中、稽古と本番の繰り返しになってしまいそうだが…。 「時代劇の舞台と、2時間ドラマの撮影が重なったときはさすがにちょっと苦労したかな。時代劇の殺陣は好きなほうなんだけど、なかなか立ち回りが覚えられなくて、共演者に迷惑をかけてしまって…。でも、これだけやっていくと、せりふが膨大な量でも不思議と1時間ぐらいで頭に入ってくるようになります」 ■大衆演劇の魅力 そう、体は完全に舞台モードに仕上がってきている。そんな中、新たな挑戦に乗り出すことになった。7月19~21日、東京・浅草公会堂で上演される「松井誠PRODUCE公演Vol2」に出演するのだ。〝松井誠〟というからには、「大衆演劇」の舞台だ。自身は第2部「月夜の一文銭」で悪役を演じる。 「母(李麗仙さん)がもともと松井さんと知り合いで、僕も交流があって。実は僕が殺陣や立ち回りが好きだってことに気付いたようで、『義丹くん、やってみないかい』と声をかけていただいたんです」