阪神・高橋遥人、3日からのウエスタン戦で3年ぶりの甲子園登板へ「しっかり投げる」
(ウエスタン・リーグ、阪神―オリックス=雨天中止、1日、鳴尾浜)左肘などの手術から復活を目指す育成の阪神・高橋遥人投手(28)が、3日から甲子園で行われるウエスタン・リーグのくふうハヤテ3連戦中に登板を予定していることが1日、分かった。和田豊2軍監督(61)が「先発で1イニング投げる」と起用を明言した。2021年11月6日の巨人とのクライマックスシリーズ・ファーストステージ第1戦以来、実に3年半ぶりの聖地カムバックだ。 【写真】練習中、言葉を交わす阪神のジェレミー・ビーズリーと高橋遥人 待ちわびた帰還のときだ。復活への道のりを歩む高橋に、和田2軍監督は〝ホーム・甲子園〟での登板を用意していた。 「この(タテジマの)ユニホームを着て目指すところはあそこで投げることだと思う。いつも以上に気合が入っているマウンドが見たい」 3―5日に1軍の本拠地・甲子園で行われるウエスタン・くふうハヤテ戦の先発マウンドを、思いを込めて高橋に手渡すと明かした-。 2021年11月6日の巨人とのCSファーストステージ第1戦を最後に高橋は甲子園から遠ざかっていた。22年4月に左肘の靱帯(じんたい)再建術(通称トミー・ジョン手術)、昨年6月に左尺骨短縮術および左肩間接鏡視下クリーニング手術を受けた。懸命のリハビリを乗り越えて、実は昨秋も甲子園のマウンドには立った。11月25日のファン感謝デーで行われた演目「野球シチュエーションマッチ」に術後〝初登板〟。軟式球を使ったエキシビションながら3球を投げファンから大きな拍手を浴びた。「景色がよかった。やっぱ甲子園はいいなって思った。(24年は)期待に応えます!」と、戦列復帰へ向け誓いを立てていた。 育成選手となり背番号は3桁の「129」となったが、今季に懸ける思いは誰より強い。着実な歩みを見せ、4月17日のウエスタン・オリックス戦(鳴尾浜)では893日ぶりに実戦復帰し1回1安打無失点。さらに復帰2度目の登板となった同25日のウエスタン・中日戦(同)では1回3安打1失点と着実にステップを踏んできた。 ここでついに甲子園に帰り、和田監督の言うとおりハートに火が付けば、この先の調整にも計り知れない好影響があるはずだ。くふうハヤテ戦も、ここまでの2試合同様に1イニング限定の登板となるが、和田監督は「投げた後を確認して次の段階にいく可能性もある」と、戦列復帰へのレールを敷いて導いていく方針だ。