メキシコで鳥インフルによる死者確認=WHO
Julie Steenhuysen Adriana Barrera [5日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)は5日、世界的に報告されているA型インフルエンザのH5N2亜型の鳥インフルエンザに、メキシコで初めて感染した人が死亡したと発表した。 WHOによると、メキシコ市で発熱、息切れ、下痢、吐き気、全身の不快感を訴えて入院していた女性(59)が4月24日に死亡した。感染源は不明だが、メキシコの家禽類の間でA(H5N2)ウイルスが検出されている。女性に家禽や動物への接触歴はなかったものの、複数の基礎疾患があり、急性症状が出る前にほかの理由で3週間寝たきりだった。 WHOは、現時点でこのウイルスの一般市民への感染リスクは低いと評価している。 また、今回の事例は米国における高病原性H5N1型鳥インフルエンザの流行とは無関係とみられている。 メキシコ政府は3月、中西部ミチョアカン州の単独の家族でA(H5N2)ウイルスが検出されたと報告し、その時点では遠方の商業農場や人へのリスクはないと説明していた。 鳥インフルエンザはこれまでに、アザラシ、アライグマ、クマ、牛などの哺乳類の感染が確認され、これは主に感染した鳥類との接触が原因だった。 科学者はヒトの間で拡散するよう適応しているとみられるウイルスの変化に警戒している。