4年後にも「月面」に初の日本人――誰が? 「アルテミス計画」で“走る宇宙船”も活躍へ なぜ月に?…最終目標は「火星」
日テレNEWS NNN
アメリカが主導して月面着陸を目指す「アルテミス計画」で、日本人の宇宙飛行士2人が初めて月面に降り立つことになりました。日本の技術で作られた“走る宇宙船”も活躍します。地球に近くて水もある月を基地として、最終的には火星を目指します。
■宇宙飛行士の候補も「月面着陸」候補に
藤井貴彦キャスター 「日米首脳会談で合意されたことの中には、夢のある話もあったそうです。日本人宇宙飛行士を、初めて月面に着陸させる方針だといいます。今まで月に降り立った日本人はいません。誰が歴史に名を刻むのでしょうか?」 小栗泉・日本テレビ解説委員長 「決まっているのは2人で、JAXAによると選考方法もまだ決まっていません。候補には現役の飛行士である古川聡さん、星出彰彦さん、油井亀美也さん、大西卓哉さん、金井宣茂さんの5人に加え、宇宙飛行士候補の諏訪理さんと米田あゆさんも名前が挙がっています」 藤井キャスター 「宇宙飛行士候補の2人も、候補に挙がっているということなのですね」 小栗委員長 「その通りです。米田さんは『未来へ胸躍らせつつ、貢献できるよう一歩一歩前進し、訓練に励んでまいります』とコメントしています。日本人宇宙飛行士が月面に降り立つのは、1人目は早ければ2028年、2人目は2031年頃になるのではないかとみられています」
■月面を走り、住むことができる車も
小栗委員長 「この2031年頃、人だけでなく、日本のトヨタと JAXA などが共同開発している車『与圧ローバ』も活躍します」 「“月面を走る宇宙船”とも呼ばれていて、人を乗せて月面を走ることができる他、中で住むこともできます。これを使って、月の水資源などを探していくことになります」
■36か国が合意も…中国とロシアは?
藤井キャスター 「今回の計画は、ギリシャ神話の月の女神にちなんで『アルテミス計画』と言われています。なぜ今、月なのでしょうか?」 小栗委員長 「この計画は、月よりもはるか先の火星を最終目標としています。火星は地球に一番環境が似ているとされ、いずれは火星に人類が定住することを目指すという壮大な計画です」 「そのため、これから先に火星やさらに遠い宇宙を目指す時に、まずは近くて水もある月を基地として足がかりにしようという狙いがあります。アルテミス計画を念頭に、アメリカや日本の他、韓国やインドなど36か国が合意しています」 「一方で、この合意に入っていないのが中国とロシアです。中国は2030年までに月面で有人探査を行う予定。ロシアは、中国と共同で月面に原発を設置する構想を発表したばかりです」
■カフカさんも期待「夢のある話」
藤井キャスター 「月をめぐって宇宙競争ということになります」 シシド・カフカさん(ミュージシャン・『news zero』木曜パートナー) 「夢のある話だなと思います。想像できることは叶えられると言いますけれども、そういうことに夢を抱いて叶えようとする人間がいる、努力することは素晴らしいことだなと」 「ただ一方で宇宙ごみなど、開発する過程でいろいろな問題が出てくると思いますので、それを1つ1つクリアしながら前に進んでいってほしいなと思います」 (4月11日『news zero』より)