スペースX「スターシップ」、4度目の打ち上げ-大気圏再突入に成功
(ブルームバーグ): 資産家イーロン・マスク氏の米宇宙開発企業、スペースXは4回目となる大型宇宙船「スターシップ」の打ち上げを実施し、宇宙船はほぼ無事に地球に帰還した。
スターシップとそのブースター(推進装置)「スーパーヘビー」は、テキサス州南端にあるスペースXの施設から現地時間6日午前7時50分に打ち上げられた。大気圏に再突入する際、極度の高温から破片が飛び散ったようだが、打ち上げから約1時間後、インド洋に着水した。
スターシップは3回目の試験飛行よりも長い時間、信号を発信し続けた。スペースXは、降下を減速させ衝撃を和らげるために着水直前にエンジン再点火の指令をスターシップに送信。同社のライブストリーム映像ではエンジンが再点火したように見えたが、成功したかどうかは不明。
スペースXの「スターシップ」、3度目の打ち上げで最長時間飛行 (1)
打ち上げから数分後、軌道投入に向けてスターシップを推進するのに使用されるブースターが予定通り切り離され、地球に落下した。ブースターは衝撃を和らげるため最後のエンジン噴射を行い、メキシコ湾に静かに着水した。
史上最強のロケットとうたわれるスターシップは、月や火星といった目的地に貨物や人を送り込むというスペースXとマスク氏が抱く野望の鍵を握る。完全に再利用可能なように設計されたスターシップは、大型でアップグレードされたスターリンク衛星を打ち上げることも念頭に置かれている。
原題:SpaceX’s Giant Rocket Blasts Off on Fourth Major Test (3)、SpaceX’s Giant Rocket Survives Dive to Earth During Fourth Test(抜粋)
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Loren Grush