「田貫湖富岳テラス」完成 富士山眺望、開放的に
環境省は、富士宮市の田貫湖畔の展望デッキを改修し、「田貫湖富岳テラス」として13日に供用を開始した。富士山の眺望を向上させたほか、雑木を伐採して開放感ある空間にした。 デッキの老朽化に伴う改修工事で、テラスの高さを30センチ下げた。山体と湖面に映る逆さ富士の画角がバランス良くなったという。木製だった手すりを細い鋼製に切り替え、視界を妨げる人工物を減らした。床板には地域ブランド材「富士ヒノキ」を用いた。 雑木を伐採した周囲は芝に変え、隣接する休暇村富士からの通路も緩やかなスロープを設けた。キッチンカーが出店可能な区画も備わり、環境省は利用者の滞在時間延長を見込む。 お披露目式では、関係者がテープカットで完成を祝った。朝日健太郎環境政務官は富士登山のオーバーツーリズム問題に触れ、「山麓から富士山を見て楽しむ魅力ある場所になった」とあいさつした。一般利用者も多く訪れ、寝転んだり、写真を撮ったりするなど真新しいテラスを満喫した。 田貫湖では富士山頂付近から太陽が昇る「ダイヤモンド富士」が4月24日前後に見られる可能性が高く、テラスに撮影者が集まると見込まれる。
静岡新聞社