須磨翔風のドラフト候補右腕・槙野遥斗 プロ注打者を無安打に抑えた変化球は秀逸、課題は直球の威力不足<高校野球ドットコム注目選手ファイル・ コム注>
今年の兵庫県を代表する本格派右腕として注目される槙野 遥斗投手(須磨翔風)。最速143キロの速球、多彩な変化球を操り、二季連続で近畿大会に出場した。26日に行われた大阪学院大高との一戦では注目打者・今坂 幸暉内野手(3年)を3打数0安打に抑えるなど、3安打1失点完投勝利を収めた。ドラフト候補にも挙がる槙野の実力、将来性を考えていきたい。 【トーナメント表】春季近畿大会 準々決勝までの結果一覧 ストレートは常時135キロ前後で、今坂の第1打席でこの日、最速の140キロを計測した。ストレートの威力、球速としては物足りなく、槙野自身も「直球の強さがないのが課題」と自覚している。その分、変化球の精度、使い方は巧みだ。130キロ近いカットボール、120キロ台前半のスライダー、120キロ台のフォーク、100キロ台のカーブの4球種を使い分け、打者によって、曲がり幅を変えたり、球速差をつけたりしている。 コントロールもよく、直球、変化球のコンビネーションも冴えており、追い込んでから精度の高い変化球を投げており、大阪学院大高打線を翻弄した。 しかし今坂との対戦を通して自分の実力不足を痛感した。 「第2打席にレフトへ良い当たりを打たれたのですが、外角ギリギリで自分としては良い球でした。あのコースをしっかりと打たれたのは初めてで、自分のストレートはまだまだと思いました」 投球の基礎が出来上がっているので、ストレートのスピードアップが夏へ向けての課題となるだろう。近畿大会の投球ですぐに高卒プロと推せるタイプではなかったものの、今後も成長を注視していきたい。 <槙野遥斗(まきの・はると)> 右投げ右打ち 183センチ85キロ 神戸球友ボーイズ出身 2年春からエース 2年夏は兵庫大会ベスト16 2年秋は近畿大会ベスト8 3年春は県大会準優勝 2学年兄・槙野 時斗投手(中央大)も須磨翔風のエースとして活躍。 憧れは同校OBの才木 浩人投手(阪神)