かまくらだけじゃない 横手もうひとつの雪まつり 豪華な「ぼんでん」飾り
みちのくの五大雪まつりの一つ、秋田県横手市の「横手かまくら」。その歴史はおよそ450年。毎年、小正月の2月15日、16日に行われている。 そしてメルヘンの世界のような昨晩のかまくらから明けて翌日、雪まつりの雰囲気が一変する。「ぼんでん(梵天)」だ。2日目の16日、市役所本庁舎前の大通りで行われる梵天コンクール。市内の各所から集まったぼんでんが頭飾りの出来栄えや完成度を競う。 「ぼんでん」とは、神霊が降臨するための標示物・依代(よりしろ)としての大きな御幣形のものを意味し、家内安全、商売繁盛、五穀豊穣などの願いを込めて、毎年2月17日の旭岡山神社初縁日に奉納する。ぼんでんは他の地方にも存在するのだが、ここ横手のぼんでんは他に類を見ない大きさと豪華な頭飾りに特徴がある。 「かまくら」はよく知っていたが、意外と知らなかった「ぼんでん」。横手の雪まつりはこの二つの行事が一緒になって行われる。この二つ、あまりの対照的な行事に驚いてしまった。翌17日、旭岡山神社梵天奉納祭を追ってみた。 (2017年2月撮影)