<異世界スーサイド・スクワッド>「これは神回確定!!」スースクらしい極悪作戦と怒涛のハーレイ3連戦に拍手喝采
ハーレイ・クインやデッドショットといったDCコミックスを代表するヴィラン(悪役)たちで構成される特殊部隊スーサイド・スクワッドが、剣と魔法の異世界で大暴れする「異世界スーサイド・スクワッド」(毎週金曜深夜0:30-1:00ほか、TOKYO MXほか/ABEMA・Prime Video・FOD・Huluほかで配信)。ワーナー ブラザース ジャパンが仕掛ける日本発の完全新作オリジナルアニメで、DCコミックスのキャラと異世界ファンタジーの魅力が味わえる異文化交流なミクスチャー作品。第7話では、前話で完敗してしまったシンカー(CV:大塚芳忠)とのリベンジ戦が描かれた。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】怖っ…ジョーカー(CV:梅原裕一郎)の表情にも注目(ほか、Episode7場面写真) ■クレイフェイス&ナナウエコンビがコメディを牽引 フィオネ(CV:上田麗奈)とセシル(CV:福島潤)の手引きによって脱獄に成功したスーサイド・スクワッド(スースク)は、首に仕込まれた時限爆弾をリセットするためゲートへと到着する。しかしそこには、事情を知っているシンカーが先回りし、要塞を作って待ち構えていた。シンカーの要塞は、彼が精神支配しているエルフたちが周囲の守りを固めており、要塞内部には護衛としてカタナ(CV:安済知佳)までいるという徹底っぷり。要塞攻略の方法に悩むスースクだったが、ハーレイ・クイン(CV:永瀬アンナ)のアイデアをきっかけに、ピースメイカー(CV:子安武人)が作戦を立案、実行に移すのだった。 ふざけたテンションで進むスースクの作戦会議も、すっかりおなじみの光景になってきた。俳優としてシナリオを気にするクレイフェイス(CV:福山潤)とそれを咎めるデッドショット(CV:山口令悟)、いつも通り奔放なハーレイなど、わちゃわちゃ感もたっぷり。とくにキング・シャーク(CV:木村昴)はどこまでもマイペースで、双眼鏡欲しさにクレイフェイスを威嚇するシーンは作画も演出も迫力たっぷり。このあとのシーンでも、水に弱いクレイフェイスを背負ったキング・シャークが即座に潜水するなど、すっかりコメディ担当が板についてきた様子。このコンビは前話の牢獄内でもコメディシーンを披露しており、改めて相性の良さを感じさせてくれる。これにはSNSでも「ほんと、いいキャラしてるよね」「ナナちゃん(キング・シャーク)最高!!」などのコメントが寄せられていた。 ■ピースメイカーの素顔に反響も ピースメイカーが立案した要塞攻略は、キング・シャークがクレイフェイスを要塞の裏手まで運び、クレイフェイスはそのまま内部へ侵入。キング・シャークはエルフを人質としてさらい、それをピースメイカーが拷問。リック・フラッグ(CV:八代拓)はエルフたちを陽動し、そのスキにハーレイが正面から突撃すると言うもの。そしてこの作戦は見事にハマり、ハーレイは要塞内でシンカーと一対一で対面することに成功する。 この潜入ミッションは、まさにヴィランであるスースクならではの極悪っぷり。とくに捕らえたエルフを拷問するピースメイカーの狂気の表情が印象的で、作戦会議での悪い顔も合わせて魅力を存分に発揮している。ピースメイカーは「平和を守るためなら人殺しも厭わない」という極端なポリシーの持ち主だが、今回のエルフ拷問はまさに彼がヴィランたる理由がはっきりと分かるシーンとなった。ちなみにピースメイカーは、今回初めてマスクを脱いで素顔を見せていて、かなりのイケメンだったことも注目だ。 ■ハーレイの魅力が詰まったバトル3連戦!! シンカーとハーレイのバトルが始まった。相手の思考を読むことができるシンカーは、ハーレイのバット攻撃をことごとく避け続けるが、ハーレイはそれに対抗し、頭がフラフラになった状態でバットを投げることでシンカーに一撃を与える。するとこれに怒ったシンカーは、ハーレイの記憶を覗いて精神攻撃を仕掛ける。ハーレイの精神科医時代の記憶を読むシンカーだったが、気づくと自分が精神攻撃されており、ハーレイの渾身の一撃をくらいジ・エンド。こうしてエルフたちはシンカーの精神支配から逃れ、要塞も壊滅するのだった。 ここではハーレイのアクションの魅力が炸裂。要塞に入る前のエルフたちとのバトルでは、アクロバティックに舞い踊りながら疾走し、ケレン味抜群の素晴らしいアクションが冴え渡っていた。そして続くシンカー戦では一気にカメラが接近し、まるでGoProで撮影されたかのような迫力満点のアクションが描かれるなど、2連戦を異なるテイストで表現しており、その作画センスは素晴らしいの一言に尽きる。これにはSNSでも「また戦闘作画が限界突破をしている」「アクションが気持ちよすぎ!」などの声があがっていた。またシンカーの精神攻撃シーンでは、最後に見せるジョーカー(CV:梅原裕一郎)とハーレイの表情がとことんホラーとして描かれているなど、盛りだくさんな内容。ちなみにハーレイに精神攻撃が効かなかった理由はハッキリとは語られていないが、ハーレイが元精神科医であること、ハーレイの心の大部分をジョーカーが占めていること、ハーレイの狂気度がデッドショットたちよりもはるかに上回っていたなど、理由はいくつか考えられそうだ。いずれにしろ、さらなるハーレイの魅力が引き出されたシンカー戦だった。 次にハーレイの前に姿を現したのは、カタナだった。カタナはシンカーに変装していたクレイフェイスを倒し、さらに本物のシンカーにトドメを刺し、ハーレイに「なかなかいい作戦だったぞ」と余裕を見せつける。こうして始まったふたりのバトルは、ハーレイが早々にバットを吹き飛ばされて劣勢に立たされるも、クレイフェイスが己の身体を剣に変え、それをハーレイが使うことで形成は逆転。さらにその場にほかのスースクたちが駆けつけると、カタナは即座に走り出し、海へと飛び込んで逃走するのだった。 ハーレイの今週の第3戦目は、第1話で完敗を喫した因縁深い相手。このバトルは第1話と同じく実写を元に作画されており、エルフ戦、シンカー戦とはまた違うリアル志向の殺陣が楽しめる。とにかく手数が多く、それらを細かく丁寧に描いているため、呼吸を忘れて見入ってしまう緊張感がある。今回は総じてどのアクションも出色のデキで、表情作画も含めて過去イチのクオリティーなのは間違いない。それでいてコメディシーンもしっかりと描かれていて、「スースクたちが異世界ファンタジーの世界で大暴れ」という作品コンセプトを体現したエピソードと言えるだろう。これにはSNSでも「これは神回確定!!」「作画アツいし展開も面白すぎ!」など絶賛の声が多く寄せられていた。さて、次回第8話は8月23日(金)放送予定。楽しみすぎて、今から待ちきれない! ◆文/岡本大介