「大学院」を卒業しても高収入な仕事に就けるとは限りませんよね? 学費を考えると割にあわないでしょうか?
就職に有利になると考えて大学院へ行く人も多いのではないでしょうか。大学院に行けば、学歴が考慮されて自分の勤めたい企業に行ける可能性も高くなります。もちろん、採用に重視されるのは学歴だけではありません。大学院を経ても就活に苦しむことも考えられます。 大学院は学費が高く、行く意味について考えることもあるかもしれません。 今回の記事では、大学院を卒業した場合の就職について解説します。
日本の大学院進学率
高校卒業後、大学へ進学する人はたくさんいます。しかし、ほとんどの人が大学を卒業した後は就職して社会人になります。 男女共同参画局によると、令和2年度で大学院へ進学する割合は男子が14.2%、女子が5.6%という結果になっています。大学院への進学率は2010年以降減少しており、大学院に行く選択をしない人が増えています。大学院に行かない理由は、「金銭的な余裕がない」「大学院でやりたいことがない」「やっていける自信がない」などさまざまです。 そういった理由から多くの人が大学卒業後に就職を選択しています。
学歴ごとの平均賃金
では、学歴によって平均賃金はどのくらい変わるのでしょうか。以下の表1にまとめました。 表1
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査の概況」を基に筆者作成 やはり大学院卒の方が圧倒的に給料は高く、高校卒との差額は19万400円です。 男女別に見ると、男性は高校卒が29万7500円、大学院卒が47万8400円です。 一方女性は高校卒が22万2900円、大学院卒が40万4300円という結果になっています。
大学院にかかる費用
当然ですが、大学院に通うには学費がかかります。 一般的に国立の場合、大学同様どの学校もほぼ一律であるため、それほど大きな差はないといわれています。その額は2年間で約135万円、法科大学院で約270万円です。 私立の場合、進む学校や学部などによって費用は異なり、約200万円~約430万円と大きく差があるようです。