「夫は家事や子育てをしても決して表情を変えてはいけない」りんたろー。父親1年生の今「人生がもう一周始まった感じ」
■妻の力になろうとするも「二度手間になる」 ── 夫婦で家事や育児の分担はどうされていますか。 りんたろー。さん:分担したいと思っているんですけど、子どもの成長時期によってそれができないことがあります。たとえば、ぼくが抱っこして寝るときもあれば、妻でなければだめなときもある。授乳に関してはぼくは絶対に変われないので、それ以外の部分で頑張ろうと思うんですけど、どうしても妻の比重が大きくなってしまうのは難しいなと感じています。
家にいるときに、ぼくにもできることがあるかなと思って、子どもを抱っこ紐で抱っこしながら洗い物をしたり、洗濯をしたりして妻の帰りを待っていたことがあったんです。でもやっぱり「やったぞ感」が顔に出てしまうらしくて。「これだけできたよ!」じゃないですけど、褒めてほしそうな表情が出てしまっているらしく。これは旦那さん側に伝えたいですね。家事も子育ても、奥さんのためを思って何かをするなら、絶対に表情は変えてはいけない(笑)。奥さんからしたら毎日当たり前にしていることをしただけですからね。それに、食器は洗い残しが結構あって、「二度手間になる」とも言われました。日々勉強です。
■子育てを通して見える世界 ── 子育てを通じてご自身で変わったと思うことはなんですか。 りんたろー。さん:子どもが生まれたときに自分の親に対する深い感謝の気持ちが生まれました。こんな大変な思いをしてぼくを産んで育ててくれていたのかということと、これまでぼくはこんなことも知らずに38年も生きてきたということ。それに、子どもがいるとこんなにも見える景色が変わることにも驚いています。 たとえば駅にエレベーターが1か所しかなくて、優先される方がいるときにも大勢の方でパンパンになっていること。目と耳からだけでは感じ取れない情報もあるので一概には言えないとは思いますが、本当にエレベーターが必要そうに見える方々が、3回も4回も、エレベーターを見送っているような状況を目の当たりにしました。たしかに、これまでの自分の生活を振り返ってみても、何も考えずにエレベーターを使っていたことがあったなって。子どもがいなかったら感じ取れなかったことで、最近は階段を使うようになりました。