【独自取材】“袴田事件” 姉・ひで子さんの58年…死刑判決後は「みんな敵に見えた」ねつ造の捜査機関に「初動捜査をしっかりやってほしい」
事件直後の面会の様子を、ひで子さんが語る。「初めは相づちを打っているうちに、30分ほど経ってしまう。私たちの方が励まされていたが、死刑が確定してから、ガラッと変わっておとなしくなった。死刑の恐ろしさを実感して、精神に異常をきたしてきたようだ」。 死刑確定後は「みんな敵に見えた。弁護士や支援者も敵に見えた」というが、諦めようとしたことはなかった。「無実であると信じていて、巌自身も頑張っていた」。なぜここまで、弟を信じ続けられたのか。「人間を4人も殺した人が、普通でいられると思うか。3日後に帰った時に、にこやかに話していた。それで『関係ない』と信用した」。 巌さんの支援クラブで広報を担当している白井孝明さんは、「勉強しながら」ひで子さんをサポートしている。「カバン持ち兼ボディーガードだが、ひで子さんはカバンを預けず、さっさと前に行く。こちらまでシャンとする。変な言い方だが、楽しみながら付いている。いつも後を付けていくのが精いっぱいだ」と語る。ひで子さんは「刑務所に行くのに足腰が弱ってはいけないため、朝起きて30分体操をしている」と、健康の理由を明かす。 今後については「皆さんに助けていただいた。巌だけ助かればいいとは思っていない。冤罪で苦しんでいる方も多い。命がある限りは、頑張っていきたい」と意気込む。その上で、警察や検察に向けては、「初動捜査をしっかりやってほしい」と訴えた。 (『ABEMA的ニュースショー』より)