九州最年少で当選の福岡・八女市長 「市が注目されるきっかけに」
任期満了に伴う八女市長選は10日投開票され、無所属新人で元経済産業省課長補佐、簑原悠太朗氏(34)が、同じく無所属新人の元副市長、松尾一秋氏(64)=自民推薦=を破って初当選した。簑原氏は九州で最年少の市長で、県内市町村でも最年少の首長となる。これまでの九州の最年少市長は、41歳の永山由高・鹿児島県日置市長だった。 八女市長選に初当選した簑原氏に、選挙戦の勝因や市長としての抱負を聞いた。 ――市民の評価を得た要因は。 ◆八女の将来に対する危機感、不安を皆さんが感じており、「変革」を掲げた私に懸けていただいたと思う。 ――危機感とは。 ◆例えば山間部は集落数が減って高齢者しかおらず、このままでは自分の住む地域がなくなるというもの。旧八女市内でも、農林業、伝統工芸がもうからず、後継者がいないなどという声を聞いた。 ――早急に取り組みたいことは。 ◆市政改革。政治を身近に感じてもらうこと。市民の中に入り、しっかりと意見を聞く政治をやりたい。 ――投票率は過去最低だったが。 ◆私自身、発信の大事さを掲げ、SNSも活用したが足りなかった。政治的な関心が上げきれず、力不足を感じている。 ――九州一の若い市長になる。 ◆八女が注目される一つのきっかけになればいいなと思う。また、若くてもできるという姿を見せることが、若い方に政治に関心を持ってもらい、この世界に入ってもらうことにつながると思う。 ――「(旧)星野村の村長になる」夢がかなったかたちだが。 ◆素直にうれしい。ただ本当の目標は八女を元気にすること。覚悟して進んでいきたい。