<掛布が語る>4連敗した阪神の逆襲カードは西岡と鳥谷
そして、ユニホームの胸にキャプテンマークをつけている鳥谷にリーダーシップを発揮してもらいたい。彼は決して言い訳をしないスタイルの選手なので、内情はわからないが、おそらく体のアチコチに故障を抱えながら無理をしているのだと思う。開幕前から背中に異常を訴えていたが、肉体のコンディションが万全でないため、ついつい「ひと振りで決めたい」という意識が強くなって、その影響からか、勝負どころでスイングが力む。 そういう選手に「頑張れ!」と書くのは心苦しいが、鳥谷は阪神にとって中心となるべき存在の選手であるし、その責任を負うだけの給料ももらっている。チームが苦しい状況だからこそ、鳥谷がチームをドン底から引き上げるリーダーシップを発揮しなければならないのだ。口数の少ない男だが、和田監督以下首脳陣も、鳥谷と額を寄せ合って、彼に檄を飛ばして奮起を促すべきだろう。鳥谷が気持ちを全面に出せば、それはチームに伝染していくはずである。 (文責・掛布雅之/評論家、阪神DC/構成・本郷陽一)