「Xは僕だけじゃない」怒涛の展開が続き、視聴者から考察が飛び交う第9話<トクメイ!警視庁特別会計係>
橋本環奈が主演を務めるドラマ「トクメイ!警視庁特別会計係」(毎週月曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)。シリアスな展開が続く中で、12月11日放送の第8話では、警察組織を脅かす謎の人物・Xの正体がついに明らかに。そして湯川班の熱い絆が勝利を飾ったと思った矢先、Xの口からショッキングな事実が語られる。どんでん返しの展開に、「トクメイ!」がトレンド入り。「ますます複雑になってきた」「おいそんなわけないだろ!どうなっちゃうの」といった声がSNS上に相次いだ。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】沢村一樹“湯川”に食ってかかる前田拳太郎“月村” ■「トクメイ!警視庁特別会計係」とは 同作は、経費から事件解決の糸口を見つける新しい警察エンターテインメント。緊縮財政を強いられた警察の本庁から、“特別命令(トクメイ)”を背負って派遣された特別会計係が橋本演じる一円(はじめまどか)だ。 経費において一円のズレも許さない几帳面な性格の円。周囲から「疫病神」と呼ばれるほどの“凶運”を持つ円が、沢村一樹演じる湯川哲郎をはじめとしたひと癖もふた癖もある個性豊かな刑事たちとともに、“お金”の面から事件解決に迫っていく。さらに警務課長・須賀安吾を佐藤二朗、上司である副署長・中塚文雄を鶴見辰吾が演じ、脇を固める。 ■湯川が殺人事件の容疑者として追われることに 湯川が懇意にしていた情報屋・片桐幹夫(米本学仁)が何者かに殺された。そして派遣されてきた捜査本部を率いる管理官は、第一発見者である湯川以外が現場にいた形跡がないことから湯川を疑うと宣言。もちろん湯川班は反発したが管理官は頑として譲らず、湯川班が同捜査から外れること、そして湯川との接触を禁じる命令を出した。 もちろん中西翔(徳重聡)はそんな命令など気にせず、独自に捜査を進めようと気炎を吐く。しかし藤堂さゆり(松本まりか)は、1人の問題ではなく連帯責任として湯川班全員が処罰の対象になりかねないと引き留める。だが悪かったのは、その抵抗を最近警部補に昇進したことが原因かと中西が煽ったことだ。頭に血が上った状態の2人がケンカ別れし、湯川班は空中分解の状態に陥ってしまう。 一方、円の方にも新しい厄介ごとが。円にトクメイを指示していた榊山慎一郎官房長(福井晶一)が万町署にやってきたのだ。表向きの用事は予算20%削減について、警察庁丈夫の予算会議で報告してほしいという内容。しかし去り際に「ああそうだ…大したことない話ではあるんですが、万町署は結局統廃合されることになりました」と爆弾を投下し、「約束が違うじゃないですか」と言う円に対して「そんな約束しましたか? 私ごときの一存で、決められるはずないじゃありませんか」と悪びれもせず言ってのけた。 悩む円が相談したのは、前警務課長・須賀。湯川をして「根っからの悪たれ」と言わしめた須賀の妙案は、榊山の弱みを見つけるという策だった。Xの正体を追っていた記者の殺人事件に関する不正な隠蔽…これに榊山が関わっていることがわかれば、統廃合どころではないスキャンダルになるというのだ。 同じころ、湯川班も改めて1つにまとまり直していた。湯川班で最も若手の月山久(前田拳太郎)が秘密裏に湯川へ接触したところ、「半人前のクソガキが捜査したところで、何の役にも立たねえんだよ」と一蹴されてしまう。もちろん月山の将来を案じた湯川なりの乱暴なやり方だったが、これに月山が憤慨。独自に捜査を進めていた中西に「僕らはなんで刑事をやってんですかって話をしてるんですよわかってます!?」とまくしたて、捜査に合流する。そして引き留めていた藤堂も、大竹浩介(JP)の説得を受けて中西とお互いに謝罪した。これで湯川を除いた全員が揃い、湯川班が再始動した。 ■国会議員すら操る黒幕 円たちが改めて動き出した矢先、国会議員である小田切誠(堀川りょう)の辞職がニュースに。小田切は榊山と共謀して記者殺人事件の隠ぺいに関わっていた可能性がある人物だ。大きな動きにショックを受けていた円だったが、そのニュース画面を見てさらに驚くことになる。休職中で容疑者として監視対象であるはずの湯川が、会見場でテレビに映されていたのだ。 急ぎ会見場に向かった円は、湯川と小田切が話している内容を耳にする。「いつからか私は…ヤツの手のひらで踊らされていた。結局私だってヤツにとっては、ただのコマでしかない」と悔しそうに絞り出す小田切に、「ヤツ」の正体を聞くべく詰め寄る湯川。小田切は観念したように、だが怒りを込めて「榊山だよ。お前たちが束になっても勝てる相手じゃない…せいぜい頑張るんだな」と吐き捨てた。 Xが警察上層部の人間を脅して入手しようとしたデータを振り返り、記者や片桐の殺人にXが関わっている可能性が高いとにらんでいる湯川。その推論を聞いた円は、さらに湯川から「お前はお前にできることをやれ」という言葉を受け取る。榊山が上にいる限り、警察組織は腐ったまま。湯川がXを捕まえる間に、円は警察を守るために動けという言葉だ。 後日、湯川班がついにXのしっぽを捕まえる。万町署から1億円が窃盗された日の防犯カメラ映像をなにかと理由をつけて渡さなかった真壁純也(安藤嗣海)のPCを拝借して、同日の映像を入手。すると映像の中で、明らかに腹の膨らんだ万町署のキャラクター・よろずくんが廊下を歩いている。そして同日、よろずくんを最後に駆り出していたのは、映像を隠ぺいしていた真壁だったと明らかになった。 真壁の部屋に突入した中西たちが目にしたのは、薄暗い部屋で諦めたようにたたずむ真壁の姿。真壁は血に濡れたナイフを落として、「僕がみなさんお探しのXです」と両手を上げた。おとなしく連行された真壁が新たに片桐殺人事件の犯人として認められたことで、湯川への容疑も晴れたことになる。 相当腹に据えかねていた月村から、「湯川さんより先にXを逮捕しました。半人前のクソガキ卒業です。早く帰ってきてください」というメッセージが湯川に届く。小憎らしくもある温かい言葉に、だが湯川の表情は曇ったまま。同じころ、取調を受けていた真壁は驚きの言葉を発していた。「殺すように指示されたので。Xは僕だけじゃない」驚く管理官の「なら、誰が共犯なんだ」という質問に、真壁が出した名前は音が途切れて聞こえない。 その唇の動きを見て、SNSでは「おいこれ“湯川さんです”って言ってないか!?」「真壁が最後に言った言葉、“いえません”じゃなかったよね? 気になりすぎる」といった声が続出。さらに「決着が予想つかない…マジでどうなっちゃうんだろう」「真壁もトカゲの尻尾で、誰かを陥れるためにわざと捕まったのかな。Xだとしたら、仕事がずさんすぎると思うんだよね」といった、先の展開を予想する考察も集まっている。