中日・高橋周平、国内FA権行使せず残留へ 球団からは複数年契約提示、出場機会を奪いに行く立場も承知で決断
国内FA権を持っている中日・高橋周平内野手(30)が13日の宣言期間終了を翌日に控えた12日、来季も竜のユニホームを着てプレーすることを決めた。球団からは複数年契約の提示を受けている。 ◆えっアウト? 高橋周平、思わずふり返る【写真】 今季は大逆転で開幕スタメンを奪った背番号3が名古屋でのプレーを選んだ。「居場所? ないっしょ」とスタートし、2軍読谷キャンプ、オープン戦で結果を残して、3月29日の開幕戦・ヤクルト戦(神宮)で先発出場。初回にチーム初得点の適時二塁打を放った際に浴びた竜党からの大歓声は、生涯忘れられない一ページとして胸に刻まれている。 右ふくらはぎ痛のため1軍の戦列を一時離脱したが、復帰戦となった6月13日の日本ハム戦(エスコン)では初打席だった初回に右翼フェンス越える先制ソロ。”ドラゴンズに高橋周あり”と強く印象づけた。成績は計60試合に出場して打率2割6分、2本塁打、16打点、得点圏打率3割1分8厘。独自に構えの位置を高くした3年契約の3年目は初めて打撃スタイルを貫いたシーズンでもあった。 来季、出場機会を奪いにいく立場というのは百も承知。二塁に挑戦している福永は規定打席に立ったことがなく、石川昂は左手首痛で秋季沖縄キャンプを満足に送れていない。チームは選手層の薄さが課題だったが、背番号3の残留で起用法のバリエーションが増えることは間違いない。そんな男を開幕1軍へ調整させたのは当時2軍監督だった井上監督。来季14年目を迎える背番号3、高橋周の心は名古屋のファンとともにある。
中日スポーツ