『オクラ』“愁”観月ありさの悲痛な告白 ついにハイドアンドシークの実態が明らかに
『オクラ~迷宮入り事件捜査~』(フジテレビ系)第9話は、第8話までのタネ明かしであり、未解決事件の捜査は新たなスタートラインに立った(以下、ネタバレあり)。 【写真】警察官連続殺人事件の実行犯だった愁(観月ありさ) 警察官連続殺人事件の実行犯は愁(観月ありさ)だった。千寿(反町隆史)は、倫子(白石麻衣)をおとりに使って愁を誘い出すことに成功した。あえて手の内を明かすことで愁が千寿たちの前に現れない可能性もあったが、愁を信じて賭けに出た千寿が上回った。 「ずっと審判が下るのを待っている気持ち」と愁。「ついにこの日が来た」は運命を受け入れた人間の言葉だった。取調室で元夫婦は対峙する。愁の視点を通して語られた真実は、痛ましく悲しいものだった。10年前、久常(渋谷謙人)と結城(平山祐介)の命を奪った爆弾は愁が設計したもので、愁は現場近くから見届けていた。愁に犯行を指示した人物は明らかではなく、公安部とのつながりが疑われたが、該当する部署は存在しない。愁が担ったのは極秘部隊の任務で、部隊の名称が「ハイドアンドシーク」だった。 「ハイドアンドシーク」が未解決事件を記したファイルの名称であると同時に、上層部の命を受けて動く部隊の名前だったこと。同名のファイルが存在し、そのデータを結城が命がけで千寿に託したことになる。次々と明かされる真実に情報処理が追いつかない。 ハイドアンドシークには誰が所属していたのか? 愁や門真(山中聡)に加えて、高見(高杉亘)や加勢(中村俊介)、チップを体内に隠していた結城もなんらかの関係があると思われる。邪魔になった人間は仲間の手で始末される。取り調べ中の愁は、背後から狙撃された。冷酷で非情な顔の見えない組織は、実体を持たない悪への不安をかきたてた。 チップを奪い返すという密命を帯びて千寿に近づいた愁は、いつしか恋に落ち、失っていた感情を取り戻すのだが、それは同時に自身が犯した罪を自覚し、後悔の念にさいなまれることでもあった。千寿とともに未解決事件の捜査に取り組むことは、愁にとっての贖罪だった。