<春に輝け・常総学院の挑戦2021>選手紹介/8 中村蒼中堅手(2年) 無我夢中で「ヒーロー」に /茨城
秋季関東大会の準々決勝・木更津総合戦。牛久南中出身の9番打者が「ヒーロー」となった。六回2死一、二塁の場面。「上位打線につなげれば、点を取れるはず」。無我夢中でたたいた打球は右中間へ。均衡を破る適時打にチームは勢いづいた。「この1本が自信につながった」と振り返る。 野球を始めたきっかけは、テレビで見た2009年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)キューバ戦だった。イチローなど一流選手が活躍する姿を見て憧れた。 両親が常総学院の卒業生。甲子園に同校が出場すれば、家族でテレビの画面越しに応援し、「小さいときから校歌を歌えた」ほど、親しんできた。印象に残っているのは飯田晴海投手が活躍した13年。いつか自分も常総学院で、甲子園でプレーしたいと夢見た。 憧れだった同校野球部に入部すると、両親は喜んだ。「息子が同じ学校に入るとは思わなかった。しかも野球部に入るなんて」 関東大会と同じ背番号8を着けて甲子園へ。「打率が低くて下位打線を任されることが多いけど、上位打線につなげさえすれば点が取れる。縁の下の力持ちとしてチームを支えたい」=つづく ……………………………………………………………………………………………………… ◇選手データ ▽牛久南中出身 ▽身長180センチ、体重75キロ ▽右投げ、右打ち