ゴールドマン、24年の北海ブレント価格は平均80ドル前後と予想
[22日 ロイター] - ゴールドマン・サックスは21日付のリポートで、2024年の北海ブレント原油先物価格が、供給不足や地政学的な不透明感にかかわらず、平均で1バレル=80ドル前後になると予想した。来年に日量40万バレルの供給過剰に転じることが見込まれるためとした。 基本シナリオは、高水準の余剰生産能力が上値を抑え、石油輸出国機構(OPEC)やシェールオイル供給の弾力性が下値が支える形で、70─85ドルで推移する見通しだが、レンジ突破のリスクが高まっているとした。 アジア時間22日の原油先物は続伸し、北海ブレント先物は74.37ドルを付けた。ロシア・ウクライナ紛争の激化で需給が逼迫するとの見方が強まった。 ゴールドマンは短期的には相場に上振れリスクがあり、制裁の履行強化でイランの供給が日量100万バレル減少すれば、25年前半に80ドル台半ばまで上昇する可能性があるとみている。 中期的なリスクは、余剰生産能力が大きいことから下振れ方向とした。 一方、石油精製品の需給はひっ迫状態が続き、ガソリンと軽油のマージン(利幅)がさらに回復すると予想した。 25年の北海ブレント先物価格予測は平均76ドルに据え置き、26年は71ドルに小幅に引き下げた。