人気バンド「ポルノ」出身地への移住、地元レストランが仲介役 県立広島大生が卒論まとめ 「聖地」案内などきっかけに
ロックバンド「ポルノグラフィティ」の出身地、広島県尾道市因島へのファンの移住をテーマに、県立広島大4年の麓穂乃佳さん(22)=因島大浜町=が卒業論文をまとめた。島の飲食店と常連客が重要な仲介役を果たしていると分析している。 【写真】智子さん(左端)に卒業論文の内容を報告する麓さん(左から2人目) 麓さんは市などから情報を得て、2013年~23年に移住した12人に面会。ポルノゆかりの場所を巡る「聖地巡礼」の内容や、移住の経緯などを聞き取った。 移住のきっかけで目立ったのは、聖地の一つとされるレストラン「ペーパームーン」(因島土生町)の存在。12人のうち8人が挙げた。店を切り盛りする三阪達也さん(69)、智子さん(64)夫妻や4人組の常連客と出会い、「ポルノのいろんな話を聞けた」「聖地に案内してもらった」などの声があった。 16年に関東地方から移住した夫婦は数度目の訪問で島暮らしに憧れ始めた頃、三阪さん夫妻に就職先を紹介してもらったことが決め手になった。麓さんは「店で交流が生まれ、移住者を呼び込む流れも生まれている」と結論付けた。 麓さんから卒論の内容を聞いた智子さんは「今後も島を訪れたファンを支えたい。さらに移住者が増え、にぎわいにつながれば」と願っていた。
中国新聞社