NYダウ、利下げペース鈍化で1100ドル安 10日続落は50年ぶり
米連邦準備制度理事会(FRB)が18日、利下げペースの鈍化を示唆したことを受けて、ニューヨーク株式市場のダウ工業株平均は1100ドル超下げ、1974年以来の10営業日連続の下落となった。 FRBが0.25%の利下げを発表する前、ダウは前日比150ドル高だったが、急落した。今回の利下げは広く予想されていたものの、2025年に行われる利下げの予想回数が前回示されていた4回から2回に半減したことで株式が売られた。 ダウの下げ幅は2022年9月以来の大きさとなった。ダウは今月5日以降、約2700ドル下げている。 投資家らがFRBの慎重な利下げ姿勢に反応し、幅広い銘柄が売られた。高金利では借入コストがかさみ、企業の利益率が圧迫されるためだ。 S&P500種株価指数は3%安、ハイテク株中心のナスダック総合株価指数も3.6%安となった。10年物国債利回りは10ベーシスポイント上昇して4.5%と7月以来の高水準となった。 国債の利回りの上昇は債券の価値の低下と、高金利が長く続くとの投資家の見方を反映している。 ダウとS&Pの下落率は8月5日以来の大きさで、ナスダックは2022年9月以来の大幅な下げとなった。 ハリス・ファイナンシャル・グループのマネージングパートナー、ジェイミー・コックスは「FRBが金利正常化に向けて慎重なアプローチをとっていることを市場は喜ぶべき」と電子メールでコメント。さらに、FRBがより積極的になるためにはインフレ率が下がる必要があるとの見方を示した。
Derek Saul