小腸はおへそを中心に手の平で覆えるくらいの位置にある。おへそのまわりをぐるりと押すイメージで。

〈 もむ場所 〉

両手を組んでおへそを覆うようにお腹の上に置き、手の位置を変えずに手首を使って時計回りに、1周約6秒を目安に10周させる。時間があれば20周、30周でも。お腹に強い痛みや不快感がなければOK。

ポイントは力を入れすぎず息を止めないこと！

基本の大腸もみ

利き手を下にし、両手の人差し指、中指、薬指の第一関節を重ね合わせて、親指とで逆三角形を作る。

大腸は小腸で吸収されなかった水分を吸収し、不要となった老廃物をもとに便を作って体の外に排出する、いわば体内のクリーニング役ともいえる臓器だ。ここをもむことによって、便秘や下痢といった排泄の悩みや、腸内環境を改善する効果が期待できる。 「大腸には5つの押すポイントがありますが、5カ所目には一時的に便を溜めるS状結腸があるので、ややしっかりめに押して、クルクルと小さな円を描きながら刺激するのがポイントです」 大腸もみは、呼吸も意識したい。 「息を吐くタイミングで押し、息を吸う間に次の場所に移動します。このリズムで行えば、そんなに早くはできないはず。最初は普通の呼吸で、慣れてきたら吐く息と吸う息の長さを2：1にすると、よりリラックス感が高まります」 〈 手の組み方 〉

大腸は蠕動運動によって便を肛門へと送る。その動きに沿った順序で図のように5つのポイントを押しもむ。

〈 もむ順序 〉

クロワッサン オンライン

1.右骨盤の内側

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2.右肋骨の下

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3.みぞおちの下

クロワッサン オンライン

4.左肋骨の下

重ねた指の腹を使って、5カ所を順序に従って押す。息を吐くタイミングで押し、息を吸う間に次の場所に移動する。最後の5カ所目は小さな円を描くように押しもむ。

5.左骨盤の内側

こんなときは、こんなもみ方。 腸もみで、体が楽になる。

基本の小腸もみ、大腸もみのアレンジバージョンとして、悩み別のエクササイズをご紹介。 いずれも家事や仕事の合間に簡単にできるセルフケアです。

胸の前で手を組み息を吸って、吐きながら大きなボールを抱えるように腕を前に出し、背中を丸めながらお腹を薄くする。息を吸いながら元に戻る。5～10回を目安に。

下腹ぽっこりが気になる。

左側を上にして横になり、左膝を曲げて床につける。左骨盤の内側にあるS状結腸をつかむように押す。

便秘がち。

上体を起こして座り、脚の角度をなるべく90度に保ち、息を止めずに足踏みを30回程度繰り返す。腸腰筋を刺激して腸を活性化させる方法。

消化が悪い。

右脇腹を親指と4本の指で挟み、親指はそのままに、他の指を下、真ん中、上と動かす。左側は動かす順を逆に。

ガスが溜まる。

手を温めてお腹の上に置き、やさしくなでさする。強い刺激は不要。お腹に手を置いて深呼吸をしてもOK。

お腹が弱い。

真野わか さん まの・わか セラピスト、養腸家 腸もみ・食・心のあり方で腸を整える「養腸（R）」を提唱。日本養腸セラピー協会会長。『1日1分 腸もみ』（だいわ文庫）をはじめ、著書多数。

撮影・青木和義　モデル・NOZOMI　ヘア＆メイク・遠藤芹菜　スタイリング・白男川清美　文・辻さゆり

ブラトップ6,500円、レギンス1万2800円（共にルルレモン TEL.0800・080・4090）　シューズ2万2000円（ブルックス／アキレスお客様相談室 TEL.0120・89・4192） 『クロワッサン』1098号より