日産が新型車「5車種」投入(日本市場へ2026年度まで)の中身全部予想と注文
ぜひ、新型エルグランドにも挑戦を!!
そしてぜひ、新型エルグランドで、ラージミニバン市場にも殴り込みをかけてほしい。新型エルグランドといえば、ジャパンモビリティショー2023に出展された「ハイパーツアラー」が記憶に新しいが、日産関係者によると、ハイパーツアラーのデザインやインテリアの造形はあくまでデザインスタディで、特定のクルマの将来デザインではないそう。ただ、ハイパーツアラーのアルファード/ヴェルファイアを狙い撃ちしたかのようなスタイルは大いに期待ができる。現在エルグランドは月販150台程という悲惨な状況だが、ハイパーツアラーのスタイルで登場できれば、大いに台数アップが見込めるだろう。 そして、現在日産ラインアップにない、トヨタ「シエンタ」やホンダ「フリード」のようなコンパクトミニバンの投入は、日産のシェア拡大には欠かせないと思う。デザインは、人気モデルである「セレナ」をぎゅっと縮めたようなデザインがいいだろう。日産のコンパクトミニバンといえば「キューブ」が思いだされるが、キューブは最終モデルまでリアドアをヒンジタイプだった。ただ、このカテゴリでは両側スライドドアが必須。ノート並の高い質感の内装を与えつつ、小排気量の安いガソリン車を設定すれば、ヒットは手堅いのではないだろうか。 そしてもうひとつ、人気上昇中の軽SUVにも挑戦してほしい。かつての日産のクロカンSUV「サファリ」を小さくしたような、その名も「サファリミニ」なんていいかもしれない。軽カテゴリでは、軽スーパーハイトワゴンと軽ハイトワゴンの次に、軽SUVが売れている。eKスペースのスキンチェンジでつくり出された三菱「デリカミニ」も、売り上げは倍以上に伸びたという。既存のデイズやルークスとは異なる、新しい意匠で登場すれば、こちらも人気モデルとなることができるはずだ。
「出せば売れるジャンル」に挑戦すらしていない日産
現在の日産ラインアップにおいて弱いと感じるのが、ヴェゼルやヤリスクロスが爆売れしているコンパクトSUVカテゴリと、アルファード/ヴェルファイアが君臨するラージミニバンカテゴリ、そしてシエンタとフリードが独占状態のコンパクトミニバンカテゴリがないことだ。かつては、ジュークやデュアリス、マーチ、キューブなど、台数を稼げるラインアップがあったどれも廃止になり、日産は「出せば売れるジャンル」に挑戦すらしていない。これらを考えると、繰り返しになるが、前述したリーフやキックス、エルグランドの刷新に加えて、コンパクトミニバンを投入することは、9万台増実現には不可欠ではないだろうか。 日産は、他社の人気車を真似しないことを「美徳」と考えるのか、売れるジャンルが分かっているのに手を出さない傾向があるように思う。是非とも新型モデルに期待したい!!