休場の照ノ富士「痛すぎて力が出ない状態。きつい」師匠が代弁 最大の要因の左脇腹の肉離れ
<大相撲夏場所>◇2日目◇13日◇東京・両国国技館 横綱照ノ富士(32=伊勢ケ浜)が、日本相撲協会に「左肋(ろく)軟骨損傷、右変形性膝関節症により3週間の安静加療を要する」との診断書を提出し、休場した。両国国技館で取材に応じた師匠の伊勢ケ浜親方は「膝と脇の肉離れ。(脇は)痛すぎて力が出ない状態。せきをしただけで痛いらしく、きつい、戻すぐらいの痛み止めを飲んでも、良くならない。膝は古傷」と説明した。新三役の小結大の里に敗れた、前日12日の初日取組後から師弟で話し合い、休場を決めた。 【写真】大の里に敗れた瞬間… 左脇腹は、2日の稽古総見で土俵に上がる前に、せきをした際に痛めていた。照ノ富士は9日の稽古後に「ちょっとした痛みは残っている」と話していたが、初日前日の11日には「大丈夫」と、問題ないことを強調していた。だがこの日、大の里戦で悪化させたのか問われた伊勢ケ浜親方は「それもあるけど、治っていなかった。無理しなければ大丈夫というぐらいにはなっていた。昨日(初日)がどうこうというより、前から良くなかった」と、完治しないまま出たことを休場の最大の理由として挙げた。 患部はエックス線で検査しており「骨は何ともなかった。ひびとか入っているかと思ったけど」と、治療が長期化する可能性が低い見通しを説明した。同親方は「体調は良かった。本人は『出たい、出たい』と言っていた。やるからには万全の状態でやらないといけない。ぶっつけ本番というのは無理」と、今月に入って相撲を取る稽古をできていなかったが、本人の意思を尊重してま出場に踏み切った背景を語った。 すでに来場所の再起を見据えているという。同親方は「名古屋(場所)を万全な状態で出られるように調整することになる」と、本人の思いを代弁。7日目に腰痛のため休場した先場所に続き、2場所連続途中休場からの復活に期待していた。