【Cycle*2024 ミラノ~サンレモ:レビュー】大一番で機能した最強ホットライン 最終盤でマチューのアシストを受けたヤスペル・フィリプセンが「人生を変える」大勝利!
最終登坂ポッジオを上り終えたとき、まだまだ脚に余裕があった。数十メートル先では大会2連覇がかかっているスーパーエースがライバルと競っている。このまま先行してもらうことを選ぶべきか、自分で勝負するべきか……悩むまでもなく、選ぶはただひとつだった。 【ハイライト】ミラノ~サンレモ|Cycle*2024 クラシックレースの中でもとりわけ歴史と高い格式を持つ“モニュメント”。その2024年最初であるミラノ~サンレモは、最終局面まで生き残った12人による白熱のスプリント決戦。それを制したのは、プロトン最高のスプリンターのひとりであるヤスペル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)だった。
「今日勝てなかったら一生後悔するんじゃないかと思うくらい、自分にとって最高の展開だった。勝たなきゃと思えば思うほど怖くなったけど、僕たちはやり遂げたんだ。これで人生が大きく変わるかもしれない? 確かにそうかもしれないね」(ヤスペル・フィリプセン)
全行程288kmの大部分で、アルペシン・ドゥクーニンクは戦う姿勢を示していた。序盤で11人が逃げグループを形成すると、すぐさまシルヴァン・ディリエが集団先頭へ。長時間の牽引は、先頭ライダーたちとの差を2~3分にとどめた。
中盤の登坂区間パッソ・デル・トルキーノを越え、リグーリア海岸沿いの道に出ると、リドル・トレック、イネオス・グレナディアーズ、ボーラ・ハンスグローエなどが加勢。フィニッシュ前50km前後でやってくる3つの連続登坂「トレ・カーピ」のひとつめ、カーポ・メーレではUAEチームエミレーツが早々と絞り込みを本格的に始めた。
これによって、有力視されていた選手のうちクリストフ・ラポルト(ヴィスマ・リースアバイク)やアレクサンダー・クリストフ(ウノエックスモビリティ)らが脱落。UAEチームエミレーツの隊列最後尾にはタデイ・ポガチャルがつけ、それをうけたアルペシン・ドゥクーニンクはマチュー・ファンデルプールみずからチェックに入った。
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