大坂なおみ、全米オープン2回戦敗退!元世界8位ムチョバと競り合うもセットを奪えずストレートで押し切られる<SMASH>
現在開催中のテニス四大大会「全米オープン」は大会4日目の現地8月29日に女子シングルス2回戦が行なわれ、センターコートのナイトセッション第1試合に産休を経てカムバックを遂げた元世界ランク1位の大坂なおみ(現88位)が登場。カロリーナ・ムチョバ(チェコ/同52位)に3-6、6-7(5)で敗れ、同大会3年ぶり7度目の3回戦進出を逃した。 【動画】大坂なおみとムチョバによる2024全米OP2回戦ハイライト 全米では2018年と20年の2度優勝を経験している26歳の大坂は、今大会に本戦ワイルドカード(主催者推薦)で参戦。現地27日の1回戦では17年全仏オープンで四大大会初優勝を達成したエレナ・オスタペンコ(ラトビア/現10位)に6-3、6-2で完勝して初戦突破を果たしていた。 2回戦では昨年の全仏で四大大会初の決勝進出を果たした元世界8位のムチョバと対戦。序盤からネットプレーをはじめ多彩なプレーで攪乱しようとしてくるムチョバを相手に大坂は冷静なプレーで対抗する。迎えた第4ゲームではムチョバがスライスでミスを連発し、大坂にブレークポイントが到来。ここは生かせなかったものの、続く第5ゲームはラブゲームでキープし粘りのプレーを続けていく。 ところが第7ゲームでは大坂がムチョバのネットプレーと浅い所に落とす巧みなタッチに翻弄されてサービスダウン。その後も思うようなゲーム運びができずに第1セットを落とすと、第2セット序盤もストローク戦でのミスを重ね苦しい時間帯が続く。第2ゲームでは早くもブレークポイントを握られた大坂。それでもここはフォアのウィナーと得意のサービスのフリーポイントで何とかピンチを切り抜ける。 だがリターンゲームでは試合巧者のムチョバを崩せないまま中盤へ突入。第8ゲームでは自身のドライブボレーやネットプレーのミスによりデュースに持ち込まれたが、我慢のプレーでキープに成功する。すると第9ゲームでは強烈なリターンで相手のサーブ&ボレーのミスを2本連続で誘ってブレークポイントを取得。1本は凌がれるも次のポイントでロングラリーを制し、ついに均衡を破った。 ところがサービング・フォー・ザ・セットとなった第10ゲームでは40-0と3本のセットポイントを握ったところから立て続けにミスを犯し、最後はフォアを大きくサイドアウトして痛恨のブレークバックを献上。第11、12ゲームは互いにキープし勝負の行方はタイブレークに委ねられる。 ここでは3ポイント目でミニブレークを許した大坂だったが、直後のポイントでローボレーのミスを誘ってすぐに追いつくと、反対に今度は自身がミニブレークを先行して4-2とリードを奪う。だが直後のポイントでは大坂が痛いダブルフォールト。4-5でカウンターのパッシングショットを決められると、最後は大坂がフォアのドライブボレーをミスし、ストレートで2回戦敗退となった。 3本のセットポイントを生かせなかった第2セットが悔やまれるが、決して状態が良いとは言えなかった中で大坂らしい力強いプレーが多々見られたのは今後への大きな収穫ではないだろうか。完全復活にはまだ時間がかかるかもしれないが、この悔しさを糧に、ぜひとも今季の残りの大会で活躍する姿を見せてほしい。 文●中村光佑