バレー男子U20アジア選手権 台湾の開催権剥奪 中国が関与か
(台北中央社)アジアバレーボール連盟は16日、7月に開催予定の男子U20(20歳以下、ジュニア)アジア選手権の開催権を、当初与えていた台湾から剥奪し、インドネシアに改めて付与すると発表した。これについて中華民国バレーボール協会の黄国光秘書長は17日、取材に応じ、中国側が両岸(台湾と中国)の政治関係の複雑さによりチームを台湾に派遣できないとして、アジア連盟に異議を申し出ていたことを明らかにした。 黄氏によれば、同大会の開催権は昨年12月、台湾への付与が確定した。中国で行われた会議に出席した黄氏は、中国バレーボール協会の幹部に中国チームの参加を呼びかけた。だが中国側は同月末、アジア連盟に異議を唱えた。同大会は来年の世界選手権の参加資格にも関わることから他国への開催地変更を望んだという。 黄氏は、1月にアジア連盟から開催地変更の知らせを受け、直ちに中国の協会に問い合わせたが、中国側から「意見を表明するのは都合が悪い」との回答があったと説明。15日に開かれたアジア連盟の臨時理事会でも経費や人員、施設などを含めて大会の準備ができているなどとして予定通りの開催を望むと訴えたものの、インドネシアでの開催が決議されたと語った。 理事会終了後、アジア連盟は代替として、5月25日から6月1日にかけて行われる予定のアジア女子バレーボールチャレンジカップの開催を台湾に引き受けさせるとしたという。黄氏は台北市はすでに会場の確保ができないため、南部・高雄市と急きょ調整しているとした。 (陳容琛/編集:田中宏樹)