佐渡金山の世界遺産登録、韓国「立場反映なら応じる」 メディアは「登録保留」と一斉報道
【ソウル=時吉達也】「佐渡島の金山」(新潟県)の世界文化遺産登録について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関が「登録を考慮するに値する」との判断を示したことに対し、韓国外務省関係者は7日、「韓国の立場が十分に反映されたと判断すれば、(登録賛成の)コンセンサス(合意)形成に反対しないことも検討している」と述べた。 諮問機関イコモスは6日、日本側に補足説明を求める「情報照会」を勧告。登録の可否は7月21~31日にインドで開かれるユネスコ世界遺産委員会で決定される。 韓国側は佐渡金山で戦時中、朝鮮半島出身者の強制労働があったと遺産登録に反発してきたが、韓国外務省関係者は「国家間の問題を対話で解決できずに対立すれば、遺産委の慣行と雰囲気を損なう」と説明。一方で「韓国の立場が反映されなければ(登録に)反対しなければならない」と強調した。 韓国メディアは6日の勧告を受け、佐渡金山の遺産登録が「保留になった」と一斉に報道。イコモスが追加勧告で、遺産の対象期間となる江戸時代に限らず、採掘が行われた全期間の歴史を説明する展示を整備するよう促した点を挙げ、MBC放送は「イコモスが韓国側の主張を受け入れた」と主張した。