12月利下げ、「最終」再調整措置として支持=ボウマンFRB理事
[9日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のボウマン理事は9日、インフレリスクの高まりから今後は慎重な姿勢を取る必要があるとしながらも、12月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げはFRBの金融政策再調整の「最終段階」として支持したと述べた。 ボウマン氏はカリフォルニア銀行協会での講演で「新政権の今後の政策を予断することも控えるべきだ」と指摘。「より明確な状況が出るまで待ち、経済活動や労働市場、インフレへの影響を理解しようとするべきだ」と述べた。 金融政策についてボウマン氏はタカ派的な姿勢を示し、インフレ鎮静化が停滞している可能性を懸念するとともに、11月の大統領選挙後の「累積需要」の解放などによる上昇リスクを指摘した。また、株価の上昇がインフレ改善の遅れの一因となっている可能性があるとの見方を示したほか、10年国債の利回りの最近の上昇はインフレリスクへの懸念を部分的に反映しているとも述べた。 その上で「引き続き、政策調整には慎重かつ段階的なアプローチを希望する」と述べた。 ボウマン氏は9月FOMCでの0.5%利下げに対し唯一反対を表明していた。 一方、銀行規制などについては「今年は当局のリーダーシップの交代が見られるだろう。これが優先事項とアプローチの変化につながると予想している」とした。規制のさらなる調整と政策立案へのより「実際的な」アプローチを求めるこれまでの一貫した主張を繰り返した。 ボウマン氏の発言は、FRBのバー副議長(金融規制担当)が6日、任期満了を待たず2月28日付で副議長を退任する意向を表明して以降で初めて。ボウマン氏は後任の最有力候補に浮上している。ボウマン氏はこれまで、バー氏を激しく批判してきた。