車の急発進危険です 県警が踏み間違い防止講習 福島県いわき市 抑制装置の重要性啓発
福島県警は5日、いわき市平塩のタイヘイドライバーズスクールで、急発進抑制装置を取り付けた車の体験講習会を開いた。県内ではペダル踏み間違いが原因の死亡事故が発生しており、県警が抑制装置の周知を図っている。 講習にはいわき市の30~80代の18人が参加した。抑制装置は低速からアクセルペダルを一気に踏み込んだ際に作動し、急発進や急加速を防ぐ。装置の付いた教習車に乗り込んだ参加者は、直進中や段差の乗り越え時に実際にアクセルを踏み込み、装置が作動するかを確認した。 県警によると、ペダル踏み間違いの人身事故は2019年から2023(令和5)年までに179件発生した。年代別では70代が最多の41件で、20代が36件と続いた。今年2月には鏡石町で70代女性が軽乗用車のブレーキとアクセルを踏み間違え、当時19歳の男性をはねて死亡させた事故が起きている。 抑制装置は約4万円~10万円で後付けできる場合もあり、自動ブレーキ機能など先進技術を搭載した「安全運転サポート車(サポカー)」を買うよりも導入しやすいメリットがあるという。県警交通企画課の田中秀幸課長補佐は「踏み間違いは車の暴走を招き、重大事故につながりかねない。抑制装置を広く知ってもらい、装着を検討してほしい」と話した。
(いわき版)