それぞれの行く末を巡る人間関係の変化と避難所のよい影響【河原小避難所】
友達と助け合うことが当たり前になった
数少ない子どもたちの絆も深まっていた。ある中学1年の女子生徒は、避難所の居住スペースの両隣に同世代の仲良しの女の子たちがいる。 毎日、「帰宅」後は、体育館横に設置された洗濯機で制服を洗い、夜は、館内の救護室を借りて勉強するのも、いつも一緒だ。 入学直後、地震が起きて1カ月間も休校になったが、小学校校舎の教室も開放してもらったうえ、夜は自主的に救護室で勉強するようにした。たまに小学生も加わり、当直の行政職員が宿題の手伝いをすることもある。 「友達と助け合うことが当たり前になった。避難所の生活は不便なことが多くて、洗濯をしたり、食事を取りに行ったり、結構、忙しくて大変。だけど、自宅の修理が終わり、戻ることになったら、やっぱり寂しいだろうなあ」 (取材・文・撮影:木野千尋)