「子宮体がん」を告白した藤あや子が今実感する思いと、改めて感じた「猫吸い」の力
順調に回復を続け、ステージにも復帰
愛猫「マルオレちゃん」(マルくん・オレオちゃんの姉弟猫)のかわいい写真をX(旧Twitter @fuji_ayako)やInstagram(@maru0reland)に日々アップし、人気を集めている歌手の藤あや子さん。還暦ちょっと前にマルオレちゃんに出会い、本格的にSNSを始め、今では人気猫インフルエンサーのひとりとして活躍しています。 【画像】手術に向かう猫ポーズを決める藤あや子さんの後ろ姿 年齢を感じさせず、いつも元気に楽しいことを発信し続ける藤さんですが、5月7日に藤さん自身の公式ブログで、「先日、子宮と卵巣の全摘手術を受けました。病名は初期の子宮体がんです」と報告しました。その後、順調に回復、5月21日には埼玉・ウェスタ川越で行われた35周年コンサートでステージ復帰しました。 「ご心配をおかけしました。体調もよくお仕事も少しずつ復活させていただいております。今まで日々を忙しく慌ただしく過ごすことが多かったですが、最近は穏やかな時間も持つように心がけております。穏やかな時間を過ごしていると、1日が長く感じる気がします。慌ただしいと時間が経つのがあっという間で、気づくともう夕方ということもありました。感じ方が違うのはその時の心の持ちようなのかもしれませんが、過ごしやすい環境というのは自身で作らなくてはいけないのかもしれませんね。 これからは一歩先を行かず、一歩待つくらいの余裕を持って、どんな時も落ち着いて行動することを心がけたいと思っています。様々な気づきを見逃さずどんな時も学ぶことって大切だと感じるようになりました」と藤さん。
病気になって、気づいたことがたくさんあった
病気はなりたくてなるわけではありませんが、今回の経験は藤さんにとって、とても気づきが多いものになったといいます。いつもアグレッシブに動いていた藤さんにとって、療養中の時間は、トップに入れていたギアを少しローにして過ごすことが多く、その日々がとても新鮮だったようです。 「術後、激しい運動は出来なかったので、ゆっくり歩いたり、階段の登り降りをしたり……。でも、ゆったりとした時間を過ごすことで、初夏の風を思いっきり吸うことができるんだな、という気づきがありました。今はヨガも少しずつ再開しています。 そして、療養中の5月10日に誕生日を迎え、たくさんの方にメッセージをいただきました。本当に大きな励みになり、心からありがとうございました、とお伝えしたいです。 今回、今まで見えなかった景色がまだまだたくさんあることに気づかされました。たぶん何もなく健康なままだったら気づくこともなかったかもしれません。本当の痛みがわかるからこそ優しく寄り添える……。いただいたメッセージを読んでいてそんなことを感じました。私もそんな人間でありたいとメッセージを見ながら強く思いました」(藤さん) 藤さんの病名は「子宮体がん」でしたが、検査で見つかったがんの組織はまだほんの数ミリで、転移もなく、リンパも摘出していなかったそうです。このどれもが奇跡と呼べるものだったと、20年来お付き合いがある主治医から説明があったそうです。 「すべてのタイミングが絶妙で、迅速に対応してくださったからこそ、この奇跡は起こったのだと思います。オペをしてくださったドクターの施術も素晴らしかったことはもちろんですが、改めて身体の異変に気づくこと、いかに毎年行う検査が重要であるかを思い知らされました。何よりも命を守ることが出来て良かった、と笑顔でお話をしてくださった先生には心から感謝の気持ちでいっぱいです。 そして、私の報道から『自分は大丈夫だろうか』と検診を受けてくださっている方が増えたことも知りました。主治医が、『病気に対するネガティブなイメージを隠したい人が多い中、正直に発表したことにより、啓蒙になって何十人、何百人の命を救ってあげたかもしれないよ! 』と仰ってくださり、とてもうれしくなりました。 読者のみなさんも、ご自身の身体と向き合って、少しでも異変があったら、医療機関で診てもらってほしいと思います。今回、さまざまな方からメッセージをいただきましたが、同じ病気を経験された方があまりにも多く、とても驚きました。やはり大事なのは早期発見で、早めの一歩が大事だと思います。そして、まだ一度も検査したことがないという方も、私の体験から、健康診断やがん検診を受けてほしいと願っています」(藤さん)