中華料理の油分の多さを解決するレシピ本。少量の油で美味しい中華料理をたくさん食べたい人は必見の『太らない中華』【書評】
『太らない中華』(毎日中華/マイナビ出版)という、何とも頼もしいタイトルのレシピ本を発見した。
中華料理は美味しい。毎日でも食べたい。でも、美味しい中華はしっかり油を使うものが多く、ネットでレシピを探しても油分の多さで尻込みしてしまう……。そんな悩みを抱えている中華好きには、非常に興味を引くタイトルだろう。なお著者はチャンネル登録者数30万人超のYouTubeチャンネル『毎日中華』の運営者だ。 そこで本稿では、実際に『太らない中華』のレシピで作ってみながら、その内容をレビューしていく。
なすというと、油をたっぷり使うイメージがある食材の代表格。炒めると、みるみる油を内部に吸い込んでいき、油を足していると気づけば超こってりに……となりがちだ。 一方、本書の「無限なす」のレシピは、なすを縦半分に切った後、ヘタの近く2~3cmを残して縦1cm幅に切れ目を入れていくのがポイント。そのため少なめの油でも中まで柔らかく焼くことができ、最後に水分多めの合わせ調味料を加えて煮込むので、仕上がりはトロットロになるのだ。 味付けは豆板醤やオイスターソースをしっかり使った本格派のもの。油少なめで炒めているのに、これがメチャクチャご飯の進む甘辛い味になっていて、おうち中華なのに圧倒的な満足感があった!
鶏むね肉でも抜群の満足感の棒々鶏
お次は「鶏むね肉の棒々鶏(バンバンジー)」だ。棒々鶏は普通はもも肉を使うが、こちらはレシピ名にもあるようにむね肉を使用。フォークで数か所に穴をあけて煮ることで、柔らかな食感を実現している。
レシピ通りに作って食べてみると、ヘルシーなむね肉にもかかわらず、かなりの満足感があった! ポイントは、白ねりごまやごま油を使った濃厚なタレ。奥さんも「お店みたい!」と喜ぶ本格派な味わいで、むね肉の料理でもメチャクチャお箸が進んでしまった。