欧州シニア賞金王の名手・海老原清治の14本は個性的過ぎた! 名器・青マナシャフト、5Wが2本、もらった『UFO』UT……
2002年に欧州シニアツアーで賞金王に輝いた75歳の海老原清治。現在でもドライバーで240ヤードを飛ばすというが、その独特過ぎるセッティングをレポートしたい。 海老原の14本全部見せます! 5Wが2本? 25年使用の「ホワイトホット」パター、ウェッジはミウラのプロトのグースネック【写真】 海老原が使用するドライバーは『RS F 2022』ヘッドに『ディアマナS 63S』シャフトを採用している。 「今は45.75インチとか長い選手もいるけど、僕は44.75インチと短めなんです。短い方が、アゲインストの中でもボールが負けないよう感覚があって、強い球が飛ぶんですね。バランスはD2くらいかと」 ヘッドのトゥ側に鉛が貼っているのはなぜだろうか? 「トゥに貼った方が、ボールが下を向いて回転数が少なく飛ぶ感じがあります。自分の感覚では先に重りが合った方が強い球が出るイメージがあって、いつもそこに貼るんです。貼る位置はクラブによっていつも変えます。試打をしてボールを見ながら変えます」 シャフトは”青マナ”と呼ばれる名器『ディアマナS 63S』を採用。「これは60gでちょっと重めですね。だいぶん古いシャフトです。中調子で、中間部分がしなりますが、飛距離が出るし、引っかけないと思います」。 3、5番ウッドはシャフトを気に入っているようだ。『ディアマナGT 60S』シャフトはどうなのか?「すごく振りやすいですね。僕には合っています」。 変わっているのは5番ウッドが2本入っている点。『RS F 2022』と『M4 2018』を使用している。7Wを入れる選択肢はないのだろうか? 「『RS F 2022』の5Wは215ヤードくらい飛びます。『M4 2018』の5Wは200ヤードにちょうどいけるんです。長さは『M4 2018』の方が0.5インチ短くしてもらいました。(7Wを入れない理由は?)7Wだとちょっと僕の場合は、左へ行っちゃうんです。つかまりすぎちゃって。それで『M4 2018』がつかまらないし飛び過ぎちゃうから、シャフトを切っちゃえと。切ったら、飛距離がちょうどで引っかけなくなりました」 ユーティリティはアマチュアが使いそうなやさしいモデル『UFO by パワートルネード 2019』を使用しているのには、驚かされた。一体どういう意図があるのだろうか? 「知り合いのアマチュアの方が使っていて、『これ上からポンといって球が止まるよ』といってくれたんです。高く上がってスピンがかかる。180ヤードがちょうどいいんです。『プロが使うならあげるよ』って言われて、頂きました。これの25度はないのかを5番アイアンの代わりにと考えたんですが、なかったので、あきらめました(笑)」 アイアンは『PRGR 02 アイアン』ヘッドを採用。フェースにニッケルクロムモリブデン鋼を使い、ボディに軟鉄(S20C)を使用するアスリートモデルだ。 「軟鉄で難しいけど、アイアンは飛ばなくていいクラブ。ウッド系は飛んだ方がいいけど。タテ距離が合った方がいいですね。『ディアマナサンプ 95 S』シャフトは、最初80g台を試したんですが、軽すぎたので、90g台を試したら良くてそれで使っています」 「長くやっているとクラブを選ばないとダメですね。道具選びも本当に大事ですよ」と語る。その独特過ぎるクラブの感性には驚かされるばかり。だが、その感性があったからこそ、世界でも戦えたのだろう。 【海老原清治のクラブセッティング】 1W:RS F 2022(10.5度/ディアマナS 63S) 3・5W:RS F 2022(15・18度/ディアマナGT 60S) 5W:M4 2018(18度/ディアマナGT 60S) UT:UFO by パワートルネード #55 2019(22度/ディアマナ 50SR) 5I~ PW:PRGR 02 アイアン(ディアマナサンプ 95 S) 52度:PRGR 0ツアー(ディアマナサンプ 95 S) 56度:MGプロト(ディアマナサンプ 95 S) PT:オデッセイ ホワイトホット #5 ◇ ◇ ◇ シニア向けドライバーを調査。関連記事【ドライバー平均190ヤードの65歳は、『G430 MAX 10K』『GT2』の”ロフト11度・R”を使うべし!】を読めば、ピッタリモデルが分かります。