『銀魂』や『HUNTER×HUNTER』の作者も…実はアフレコデビューしていた原作者4選
アフレコのみならずキャラソンをリリースした原作者も
他方で、『ひだまりスケッチ』の原作者である蒼樹うめは、シリーズを通して“うめ先生”役を担当している。元々は自画像として生み出されたキャラクターで、見た目は緑色のサナギを彷彿とさせる謎の生物。物語に直接関与しないものの、要所で映り込むのでそれなりの存在感を放っていた。 しかも蒼樹は2007年に発売されたミニアルバム内でキャラクターソングを担当し、2009年には「キャラクターソングVol.7 うめ先生」と題したCDを発売。漫画の原作者としては異例とも言えるマルチな活躍ぶりを見せていた印象だ。 そして、原作者のアニメ出演という話題で外せないのが『銀魂』の空知英秋だ。第4話「ジャンプは時々土曜に出るから気を付けろ」の後編パート冒頭で「空知のひとりごと」と銘打たれたミニコーナーが差し込まれており、そこで本人役としてアフレコに挑戦していた。 「少年ジャンプNEXT 2012 AUTUMN」のインタビューによると、アニメへの出演は当時の担当編集者に騙された結果だったとのこと。アフレコ現場の見学に誘われ、ついて行った先で、いきなり「じゃあ折角なんで声入れてみますか」となし崩し的に収録が執り行われてしまったという。 この一件が理由で二度とアフレコ現場には行かないと決意を固めた空知だったが、2021年に公開された映画『銀魂 THE FINAL』では涙の再出演を果たしている。本心で嫌がっていたかどうかはともかく、『銀魂』最後の大仕事としてふたたびアフレコを行った姿には、感慨深いものを感じられる。 視聴者の記憶に刻み込まれた原作者本人によるアフレコ体験。いっそ一つの伝統として、今後も引き継がれていってほしいものだ。
キットゥン希美