「豚が続けて死んでいる」愛媛で豚熱発生、四国では2018年以降初
愛媛県は1日、四国中央市の養豚場で、家畜伝染病の豚熱が発生したと発表した。四国の養豚場で豚熱発生が確認されたのは、豚熱が全国各地で再発するようになった2018年以降では初めてという。県はこの養豚場で飼育されていた全頭を殺処分する。 【写真】愛媛県庁で開かれた豚熱対策本部会議=2024年11月1日午後9時3分、松山市、宮沢崇志撮影 県によると、10月31日午後1時ごろ、養豚場から「豚が続けて死んでいる」と報告があった。死んだのは生後40~50日程度の子豚5頭で、このうち2頭を解剖し、さらにこの養豚場の別の豚5頭の血液を採取して調べたところ、全7頭から豚熱の陽性反応が確認されたという。 県内の養豚場の豚は、ワクチンの接種を終えていたが、親からの抗体を引き継ぐ子豚はワクチン接種の対象外。死んだ5頭はいずれもワクチン未接種だった。県内では野生のイノシシから豚熱が確認された例があり、外部からの感染の可能性があるという。 県は豚熱発生が確認されたことを受けて1日午後9時から対策本部会議を開き、中村時広知事が万全の体制で防疫に当たるよう指示した。2日中にこの養豚場の全約60頭の殺処分を終える見込み。その後の埋却処分も含め、3日間ほどで防疫措置を完了する予定だが、2日は雨のため埋却用の穴を掘る作業が遅れているという。(宮沢崇志)
朝日新聞社