『朝が来る』など出演の蒔田彩珠、一人の人間としての幸福は「仕事の後の猫」
『朝が来る』『おかえりモネ』など、さまざまなドラマや映画で独自の存在感を放ち、これからの時代を確実に担う俳優の一人である蒔田彩珠。 公開中の最新主演映画『ハピネス』では、余命7日を宣告され、ロリータファッションやカレーといった自分の“好き”を貫き、恋人(窪塚愛流)との大切な時間を最後まで生き抜く高校生・由茉を演じている。 ⇒【写真】アザーカット
どんどん馴染んでいったロリータ服
――蒔田さんがこれまで演じてきた役とは真逆のイメージでとても新鮮でした。 あくまで原作に忠実に、由茉の話し方や語尾、ワードセンスにはロリータさん独特なものがありましたけど、衣装のおかげで違和感なくできたというのはありますね。 一番最初はやっぱり恥ずかしさがあったんですけど、撮影でずっと着ていたらどんどん馴染んでいって。意外とこっち系というか、可愛らしい系の服もいいなって思いました。橋本愛さん演じる月子がしているヘッドバンドとかも流行ってますし。
得意料理はバターチキンカレー
――由茉が好きなモノのもう一つが「カレー」なんですが、ちなみに蒔田家のカレーは? 小さい頃は辛いのが苦手で。でも、兄が二人いて、中辛なんですよ。そっちに合わせられちゃうんです。なので、マヨネーズ入れたり、生卵入れたりして、甘く甘くして食べてました(笑)。今はバターチキンカレーが一番好きです。 ――料理もしますか? します。家族につくってあげてます。 ――得意なメニューは? バターチキンカレーです(笑)。肉にカレー粉を揉み込んだりして、本格的につくってます。
一人の人間としての幸福は「猫」
――少しずつ死が迫る状況でも自分の「好き」を貫いた由茉は強いですね。 自分の好きなことを自分の好きな人にまっすぐ伝える、というのは彼女の強さだったので、演技の上でもそこは心がけました。もし、私が同じ状況になったとしても、ここまで周りのことを考えられないと思ったので、そこはかっこいいなと。 そんなに深く考えることって今までなかったですけど、由茉を演じて、人はいつ死ぬかわからない、周りの大切な人がいついなくなるかわからないということは少し考えるようになりましたね。 ――今の蒔田さんにとっての「幸福」は何ですか? 俳優としての幸せは、やはりいろいろな作品でいろいろな役を演じられること。毎回違う職業、毎回違う人生を経験できるのは他にはない仕事だと思っていて。決して飽きることのない、毎回新鮮な気持ちで役を演じられるのは幸せだなと思います。一人の人間としては……仕事の後の猫ですね。 ――もし、自分にとって大切な人から「あと1週間しか生きられない」と聞かされたら蒔田さんはどうしますか? 一番はその人がどう過ごしたいのかを尊重します。その時間のなかに自分が少しでもいることができたら嬉しいですけど、無理に一緒にいようとはしません。