渡辺一平がパリ五輪代表内定 200メートル平泳ぎで混戦制した 元世界記録保持者が2大会ぶり切符【競泳・五輪代表選考会】
◆競泳・パリ五輪代表選考会 第5日(21日、東京アクアティクスセンター) 男子200メートル平泳ぎの決勝が行われ、元世界記録保持者の渡辺一平(トヨタ自動車)=大分県津久見市出身=が派遣標準記録を破る2分6秒94をマークして1位となり、今夏のパリ五輪代表に内定した。2016年のリオデジャネイロ以来2大会ぶり2度目の五輪となる。前回の東京五輪では選考会で敗れて屈辱を味わった実力者が完全復活を証明。花の都で頂点を目指す。 ■「渡辺一平がオリンピックに帰ってきた」競泳元世界記録保持者のパリ五輪代表内定にSNS歓喜【動画】 東京五輪の代表落選後は相次ぐ負傷にも悩まされて不振にあえいだ。それでも12年のロンドン五輪で銅メダルの立石諒を育てた高城直基コーチに一昨年から師事すると、豊かな素質は再び大きく育っていった。193センチの長身からすらりと伸びる長い手で多くの水を受け止め、強烈な推進力を生み出すスケールの大きな泳ぎに磨きをかけ続けてきた。 多大な負荷がかかる低酸素のプールで徹底的に泳ぎ込み、その過程ではより効率的なフォームも模索した。昨年、地元の九州で開催された世界選手権で代表に復帰するなど、着実に状態を取り戻してきた。全体1位だった20日の準決勝終了後には「僕にとってオリンピックという舞台は非常に大切な場所。8年ぶりに代表権を勝ち取りたい。強い気持ちを持って臨みたい」と話していた。日本の「お家芸」を担う自負を強く胸に刻む第一人者が、パリで躍動を目指す。 個人種目の選考は、決勝で日本水連が独自に定めた派遣標準記録を突破して、上位2人に入れば代表決定。リレー種目は4人の合計タイムで派遣標準をクリアする必要がある。最終日は24日。
西日本新聞社