【リニア新幹線工事】コミュニケーションを深める大井川流域10市町長とJR東海、一方川勝知事とは溝が…
リニア問題を巡り静岡県の姿勢に対する厳しい声が県内外から聞こえてきます。川勝知事は26日の会見でどう答えたのでしょうか? 静岡市内のホテルできのう開かれた、大井川流域の10の市と町のトップと、JR東海との意見交換会。 去年9月以来の3回目となる会議の冒頭に、JR東海の丹羽俊介社長は…。 JR東海 丹羽俊介社長: 「近年の地震や大雨などの自然災害の激甚化、これを踏まえると、災害への抜本的な備えとして、リニア中央新幹線を早期に実現させる必要性は益々大きくなっている。この計画を少しでも早く進めるためにも、皆様のご理解・ご協力が得られるよう双方向のコミュニケーションに努めていくことが、何よりも大切だと考えている」 リニア新幹線を早期に実現していくことが重要と強く訴えました。 会議は冒頭を除き非公開で、およそ1時間半にわたり意見が交わされました。
大井川流域の市長町長は早期のボーリング調査を求める
リニア新幹線をめぐっては、去年12月、JR東海が田代ダムから水を取る量を抑えて大井川の水量を確保する、いわゆる「田代ダム案」の実施に向けダムを管理する東京電力側と基本合意しています。 実は現在、田代ダムでは来年11月まで大規模改修が行われているため大井川から取水を実施していないのです。 これに目を付けたのが大井川流域市町。 この間に県内工区のボーリングを行ってしまえば、仮に水が流出した場合でも、大井川には影響しないとしてボーリングを「早く進めてほしい」としているのです。 ただ、ボーリングについて静岡県側は、水問題への懸念が払しょくされるまでは、ボーリングを許可しない姿勢を取っています。 JR東海 丹羽俊介社長: 「(予測の)不確実性があるということで、これを早く払しょくするためにも、高速長尺先進ボーリングを静岡県内でやっていくことは大変重要であるので、早く進めてほしいという声をもらった」 島田市 染谷絹代市長: 「県のほうがボーリングで流れてしまう水については、測量してその量を戻すようにと言っている。ただ来年11月の間は全く取水しないのであれば、その間にボーリングをやったとして、流れてしまう水があったとしてもそれ以上の水が大井川に戻っているのであれば、後で返す必要がないのではないか」