センバツ出場を決め、林和成監督（右端）の話を聞く星稜の選手たち＝金沢市で２０２２年１月２８日午後３時４２分、北村隆夫撮影

　＜センバツ２０２２＞ 　悲願のセンバツ優勝を――。兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で３月１８日に開幕する第９４回選抜高校野球大会（毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力）の選考委員会が２８日、オンラインで開かれ、星稜（鍋谷正二校長）の２年ぶり１５回目の出場が決まった。吉報を受け取った選手たちは夢舞台への活躍を誓った。組み合わせ抽選会は３月４日にある。【深尾昭寛】 　午後３時半ごろ、大会本部から学校に出場校選出の連絡が入ると、鍋谷校長は「ありがたくお受けいたします」と応じた後、室内練習場に向かい、待機していたマスク姿の部員たちに出場決定を報告。「皆さんも待ちわびていたと思う。おめでとう。頑張ってください」と激励した。 　２年前に選ばれたセンバツはコロナ禍で大会が中止となっただけに、林和成監督は「うれしい気持ち以上に『しっかりやらねばならない』という使命感が強い」と力を込めた。今年のチームについては「チームワークが良く、最後まで粘れる」と評価。同校はセンバツでは８強が最高だが、「その壁を乗り越えられるように力をつけたい」と語った。 　佐々木優太主将（２年）は「優勝旗を持って帰れるように頑張る」と意気込んだ。林監督は３月末で退任する予定で、「先生と最後に出る大会がセンバツという大舞台。１試合１試合を楽しみたい」と目を輝かせた。 　北信越大会で熱投を見せ、チームを準優勝へと導いた主戦右腕のマーガード真偉輝（まいき）キアン投手（２年）は「（甲子園に出場する）実感が湧いてきた」と心境を語り、「どんな状況でも試合を作れる投手になれるよう頑張る」と全国の舞台に向けて、さらなる向上を誓った。 　選考委員会では県内から北信越地区の補欠校に小松大谷が選ばれた。 ……………………………………………………………………………………………………… 　◆学校プロフィル 　◇ＯＢに松井秀喜さん 　１９６２年創立の私立校。建学の精神に「誠実にして社会に役立つ人間の育成」を掲げる。難関国公立・私立大進学を目指すＡコース、部活動に取り組みながら進学を目指すＰコースなどがある。２０２１年４月時点の全校生徒は男子７６７人、女子８６１人。 　野球部は学校創立と同時に創部。甲子園には夏も２０回出場。最高成績は春が８強、夏が準優勝（９５年と１９年）。野球部以外の部活動も盛んで、サッカー部は全国高校選手権制覇の経験を持つ。 　卒業生に、元プロ野球選手の松井秀喜さん（巨人、ヤンキースなど）や奥川恭伸選手（ヤクルト）、サッカーの本田圭佑選手（ＡＣミランなど）らがいる。金沢市小坂町南２０６（０７６・２５２・２２３７）。